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スキンのアンニュイから作品を作ってみませんか?
第5章 Raim様 【ネコの拾い方…】
「あー、最悪…。やっぱりさっさと引退したい。」


20年経った今も変わらない顔で清太郎が膨れっ面を見せて来る。

しかも女を抱いた身体で俺の部屋に帰って来る。


「それが仕事なんだろ?」


毎回、浮気されてる気分になる俺の身にもなれと言ってやりたい。


「仕事だけど嫌なんだよ。終わった後は昌弘に抱かれて全部忘れたいとばかり考える。」


俺がタバコを吸う間は絶対に近寄って来ない。

相変わらずの我儘なネコっぷりにため息が出る。


「お前の甥とやらが一人前になるまでだろ?」

「あのお馬鹿は自分の結婚に浮かれてる。」


また清太郎が寂しい笑顔を見せる。

その笑顔が嫌いだと思う。

春の陽射しのように笑う清太郎が好きだ。


「清太郎が引退したら…。」

「したら…?」

「俺と結婚してくれ。」


タバコを消して清太郎を見ずに言う。

もうお互いがいい歳をしたオッサンになった。

今更、愛してるとか照れ臭くて言えない。

ただ時代が変わった。

今なら男同士でも夫婦になれる時代になった。

俺の言葉に清太郎がキラリと目を輝かせる。



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