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寝とらせ白書①/妻が他人に抱かれる時
第3章 相手探し



相手探しは非常に重要な問題である。

禁断の情事初体験の俺達夫婦を前に、スムーズに行為に及ぶ事ができ、極限の緊張に襲われるであろう詩織を内面からもアシストできる男性でなければならない。
もちろん性病に感染してないことも必須条件だ。

となると、既婚の年配者でスワッピング経験者に限られていく訳だが、それには出会い系で単独男性を募集するよりスワッピングサークルで相手を見つけるほうが安心だと思ったのだ。


『K』は数あるサークル内でもダントツの古さである。
これはサークル活動が合法的に運営されている事を示唆し、サークル内の人間の入れ替わりが少なく信頼できる人間が多く関わっているとも思えた。

他のサークルサイトには単独男性募集や、逆にお相手いたします的な掲示板があり結構な書き込みがあるのだが『K』にはそのような掲示板が無い。

あるのは管理人のブログ、日程表、メンバー紹介、アルバム、いずれも入室鍵が必要であり一見サンお断り的な雰囲気がある。

ただ、サイトの一番下に


<性の悩み・夫婦の悩み、お気軽にご相談ください>

と、管理人宛てのメールボックスが設けられている。


「変な言い方だけど、なんか真面目そうな所だね」


詩織も鍵だらけで閉鎖的な『K』に興味を持ったようだ。


「だろ?なんか安全な所って感じするだろ?」

「てか、相手募集なんてしてないじゃない此処」


詩織が疑問をぶつけてきた。


「下にメールボックスがあるだろ?そこに連絡すればなんとかなると思うんだ」

詩織から携帯を受け取り、俺は『全くの初心者夫婦ですが、妻を抱いてくれる信頼できる男性を探しています』

と短文のメールとアドレスを送ってみた。

間もなく返信があり

『はじめまして、まずあなた方御夫婦の年齢を教えて下さい。力になれると幸いです。』

というコメントと携帯番号が記されており、『よろしければ、お電話下さい。なお、非通知での電話は受け取りかねます』
と、追記されていた。


「アナタ電話してよね」

詩織がそう言いながら再び露天風呂へと向かって行った。

もちろん俺は電話する気満々だった。

鉄は熱いうちに打てだ!



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