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寝とらせ白書①/妻が他人に抱かれる時
第3章 相手探し

愛飲のケントマイルドをくわえ、記された電話番号へとかけた。
タバコに火をつけたその時
「はい、『K』代表・高橋です」と、男性の声が受話器から耳に届いた。
「あ…もしもし、先ほどメールした者ですが…」
なんだか急に恥ずかしくなった。
妻を抱いてくれる男性を紹介してくれだなんて……。どう言い出せば良いのやら。
「はい、お電話お待ちしてましたよ。恥ずかしがらずお話くださいね」
なんか見透かされているようだが、でも緊張が解けた。
「実は……」
姿勢をただし、異常な願望とそれに取り憑かれた経緯をありのまま話した。
「なるほど、それで奥様は合意なさったのですか?」
「はい……なんとか」
「それは良かった。ご主人の様な願望を持つ方はたくさんいらっしゃいます。お気になさらないでくださいね」
気さくな感じの高橋氏の喋り方に俺は落ち着きタバコを揉み消した。
「では、ご主人の希望はスワッピングパーティー参加ではなく、単独男性紹介希望という事でよろしいでしょうか?」
「は、はい……なんかすいません。もし場違いでしたら結構ですんで……」
「いえいえ、全然構いませんよ。単独男性紹介も当サークルではしていますから」
高橋氏は笑いながら話し、さらに
「当サークル所属の方々は毎月の性病検査が義務付けられており、お互いのプライバシーに関わる事も堅く禁じていますので安心してくださいね。あ、お金は一切必要ありませんよ」
やはり老舗らしく信用を売りにしているらしい。
「では、何人かリストをメールしますので、サイトのメンバー表でプロフィールなどを確認してください。もし、気に入った方が見つかりましたら連絡くださいね」
「わかりました。ありがとうございます」
「では、奥様によろしくお伝えください」
高橋氏は明るい声でそう言い電話を切った。

