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寝とらせ白書①/妻が他人に抱かれる時
第5章 浅倉氏登場


「すごい部屋ですね」と、浅倉氏に話しかけると


「バブルの遺産ってやつですかねワッハッハハ」

豪快に笑い、ソファーにドカッと腰を降ろした。

俺も対面のやや小さめのソファーに座りタバコを取り出した。
どうやらこの部屋は乱交やスワッピングに使うようだ。


「綺麗な奥様ですね。よく説得なさいましたな」


「いや、お恥ずかしい。浅倉さん、今日はホントよろしくお願いしまっす」

俺は猛烈に恥ずかしかった。
自分の嫁を抱いてくれ──
こんな不純な願望を晒し、頭を下げお願いするなんて。


「まーまー、ご主人の様な願望を持つ方は少なくはないですよ。内に秘めてストレスになるより正直に告白したご主人のほうが健康的じゃないですかワッハッハハ」


褒められてるのだろうか?


「でもねご主人、奥様はもっと恥ずかしいはずですから、言動には十分気を使ってあげてくださいよ」


確かに。
笑いは下品だか言うことは上品なオッサンだ。



「どうぞ、備品のコーヒーですけど」

詩織が浅倉氏と俺にコーヒーを出し、自らも熱いコーヒーをすすりながら俺の隣に座った。


「こういう事よくなさるんですか?」

詩織が大胆な質問を浅倉氏にした。


「いや、お恥ずかしい。まあ、年に数回ですよワッハッハハ」


「奥様はご存知なんですか?」


「ウチは夫婦揃ってですからワッハッハハ、まぁ奥様ほど美人ではないですが、楽しく遊んでますよワッハッハハ」


「じゃあ、奥様と……その…スワッピングパーティー…でしたっけ?参加なさってるんですか?」

多分そうだろうとは思っていたが、俺は一応聞いてみた。


「ばれました?ワッハッハハ」

「じゃあ、この人の気持ちも解ります?」

と俺を指差し嫌味たらしく詩織が浅倉氏に聞く。
照れるじゃねーかよ。


「そりゃあ、奥様の様な美人妻なら見たいと思っても決して不思議じゃないんじゃないですか?だって、AVを選ぶ時は、まずタイプの女優を選ぶでしょ?ワッハッハハ」

それ、もう俺が使いました。


「同じ事言った人がいますけど」

詩織が俺を見ながら笑った。

とりあえず、三人はこれから行う情事を前に明るい雰囲気だ。

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