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碧の島
第16章 恵理ではなく・・・・
てかさ・・・。
タクシー代も惜しい・・・。
さっき教えてくれたホテル迄歩けないかな????
携帯で検索をすると・・・。
あ、・・・結構近いじゃん!!!全然歩けるしッ・・・・・・。
でも外を見ると・・・また風が強くなってる気がする・・・・。
はぁぁ・・・。
あの時航さんと一緒に帰ればよかったのかな・・・。
でもあの時はこんなひどくなるとは思わなかったし・・・・・。
はぁ・・・。
って私さっきからため息ばっか・・・・。
止めよう止めよう・・・ため息はダメ・・・。
一回ホテルまで行ってみて、ダメだったらファミレスか漫喫とかで過ごせばいいか・・・・そうしよう・・・・。
意を決しまた壊れそうなビニール傘を差し・・・・。
雨が降る中・・・・必死で歩いた・・・・。
私何してるんだろう・・・・。
こんな嵐の中・・・。
すぐ横を走る車に乗ってる・・・恋人らしき2人・・・・。
家族・・・・。
一瞬そんな人たちが幸せそうで胸が痛くなる・・・・・。
ボ~―っと・・・そんな知らない人達の姿を眺めていると・・・・・。
びゅおッ・・・ッと凄い風ッ・・・・
「きゃぁっ・・・・・・・」
持っていた傘はあっけなく飛ばされ・・・直ぐに見えなくなった・・・・・。