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ネコの拾い方…
第1章 寒い夜だったから…
女性の為の快楽を突き詰めた職人業。
その裏側はある一族が滅びる事を防ぐ為に日々研究を欠かさないのだと言われても、滅びればいいんだよと冷血な人間ならそれで終わるはず。
話が逸れた…。
ベッドのヘッドボードの上の昌弘の灰皿の隣にあるローションのビンと取る。
「いや、だから…、今夜の清太郎は、なんだか支離滅裂だぞ?」
オイルローションで昌弘の身体をマッサージし始める僕を昌弘が狼狽えながら見る。
「でも…、このテクニックはそのイかせ屋で学んだ事だし…。」
昌弘の胸板で僕の指先が動く度に昌弘の身体がビクンと跳ねる。
「感じる?昌弘…。」
「やばいくらいに…。」
顔を真っ赤にして股間をパンパンに勃起させる昌弘が好きだと感じる。
今夜は昌弘をギリギリまで焦らしてみようと僕の中で悪魔が囁く。
「それで…、3歳の時の話は?」
僕のテクニックに抵抗する昌弘が聞く。
「ああ…、とにかく東京に居たんだよ。」
その頃はまだイかせ屋の存在を知らなかった。
ただ分家の立場の1人であり暖簾分けで出した東京の料亭の裏にある家で暮らしてた。
父は料理人で母は女将をやってた。
そして5つ上の姉が居た。
姉はとても綺麗な人だった。
小学生の姉はまさに美少女。
どこか儚げで麗しい姉は1歩家から出ただけで誰もが振り返るという少女の類いだった。
うちの料亭に来るお客様には芸能関係者も居る。
映画祭に出品するような作品を作った監督という肩書きを持つ男からも姉を撮らせて欲しいという話があったとか聞いた事もある。
そんな姉と過ごす時間が僕には苦痛なだけだった。
「美人なのにか?」
ゲイではない昌弘が聞いて来る。
更に、ムカついて昌弘のそそり勃つ男性性器を指先でパチンッと弾いてやる。