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第1章 アリョーナの旅路

そして、次の朝の朝食の時のことでありました。

朝食の時に、アタシはボブさんのお母さまがボブさんのいとこさんの新婚生活の準備のために家の貯蓄にまで手をつけたことにいらだちを募らせていましたので、ボブさんのお母さまに思い切り怒鳴り付けてしまいました。

「義母(おかあ)さま!!ロブさんを甘やかさないでください!!義母さまが甘やかすからアタシとボブさんの夫婦関係は険悪になってしまったのよ!!一体どうしてくれるのよ!?」
「アリョーナさんに悪いと思っているわよぉ…ロブはね…お母さんがいないのよ…だから、ロブに幸せになってほしいから…」
「それじゃあ!!アタシとボブさんのことはどうでもいいわけなのね!!」
「そんなことは言っていないわよぉ…ロブの結婚式が終わったら…次はアリョーナさんと…」
「ふざけるな!!キレイごとばかりを並べないでよ!!アタシね!!もうこの際だから言わせてもらうけれど!!ボブさんと近いうちに離婚することにしたから!!」
「リコン…」
「そうよ!!」

ボブさんのお母さまは、アタシがボブさんと近いうちに離婚をすると言うことを聞いたので、うろたえた表情でアタシに言いました。

「アリョーナさん、ボブと離婚をするって…もしかして…ボブのことを…」
「アタシはね!!あの時ボブさんがイライラしていたから、仕方なく婚姻届けを出しただけなのよ!!アタシはね!!結婚なんかはしたくはなかったのよ!!アタシはね!!女ひとりで生きて行く方がよかったのよ!!冗談じゃないわよ!!アタシは何のために結婚をしたのだか分からないわ!!」
「アリョーナ…別れたくないよぉ…」
「ボブさん!!あんたね!!アタシに年収10万ドルで、州庁勤務はウソだったのね!!アタシはね!!ものすごく怒っているのよ!!何とか言いなさいよ!!」
「アリョーナさん、どうしてボブのことをそんなにうたがい続けるの!?ボブは本当に州庁の職員なの…」
「信用できないわよ!!アタシね!!もう近いうちにボブさんと離婚をして、うーんと遠い国に行くことにしたから…ボブさん!!アタシにウソをついたのだから一生うらみ通すわよ!!」

アタシは、ボブさんとボブさんのお母さまと大ゲンカを起こした後に赤茶色のバッグを持って家を飛び出してしまいました。