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第1章 アリョーナの旅路

それから、アタシとボブさんの夫婦関係はますます険悪になって行こうとしていました。

ボブさんは、アタシから離婚を告げられたことが原因ですっかりいじけてしまいましたので、仕事も思うようにできませんでした。

家に居ても、アタシとボブさんは大ゲンカを繰り返すばかりでありました。

そうしたことが続きましたので、とうとう６月11日頃にボブさんはアタシの顔をグーで殴ってしまいました。

ボブさんはアタシに『オレは良縁に恵まれなかったのだよ!!アリョーナが女ひとりで生きて行くと言うならオレも嫁さんなしで生きて行くから!!冗談じゃないよ!!ドーセ再婚をしたっても条件が悪くなるのだったら結婚しない方がよかったわ!!』と言いました。

アタシはボブさんにこう言われてしまいましたので『何なのよ一体!!そんなに結婚したくないのならアタシと出会わなければよかったのよ!!ボブさんは勝手すぎるわよ!!』と言いまして怒鳴り返しました。

そして６月12日に、アタシはボブさんにキレてしまいましてボストンバックと赤茶色のバッグを持って家を飛び出してしまいました。

それと同時に、郵便局の仕事もやめてしまいました。