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第3章 アリョーナの旅路・最終章

「おじさま、お待たせしました。ただいま到着しました。」
「おお、ルガーノか…よく来てくれたな。」

ネイビーのスーツ姿の男性は、社長さんのおいごさんで名前はルガーノさんと言いました。

ルガーノさんは38歳で、今も独身のままでありましたので『40代が近くなると言うのにどうして嫁さんが来てくれないのだろうか？』と社長さんが心配をしていましたので、お見合い相手にアタシを選びまして結婚のチャンスをつくってあげようとお膳立てをしてくださいました。

ルガーノさんのお仕事は、コモ市内にある社長さんが経営している小さな商社で営業マンをしていまして、年収は８万ユーロでありました。

自宅は、コモ湖に面した通りにありまして、一緒に同居をしている家族はお母さまひとりだけでありました。

お見合いの席で、ルガーノさんはひとめでアタシのことを気に入りまして『今すぐにでも、アリョーナさんとお付き合いがしたい。』と言っていました。

しかし、アタシは気持ちの整理ができていませんでしたので、４～６日考えさせてほしいと社長さんに伝えました。

この時、アタシは５度も結婚生活に失敗していましたのでルガーノさんとのお付き合いをためらっていました。

そんな時に、社長さんからかかって来た電話でルガーノさんと会ってほしいと言われましたので、アタシはルガーノさんとお付き合いをすることにしました。