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第3章 アリョーナの旅路・最終章

…と言うことで、アタシの結婚生活はまたしてもトンザしてしまいました。

アタシは、ルガーノさんの家を飛び出した後にマルペンサエクスプレスのノルド線のコモ駅の近くにあるアパートに移りまして、再びひとり暮らしを始めることにしました。

アタシは、ルガーノさんの家には自分の着替えを取りに帰るくらいしか行かないことにしまして、ルガーノさんと離婚をすることを前提に別居生活を始めることにしました。

アタシは再びかけもちバイトの暮らしを始めました。

アタシは、列車でミラノ市内に行きまして、昼はマジェンタ大通りにある病院で水回りの清掃の仕事をしまして、夜はＳヴィットーレ通りにあるスポーツバーとかけもちでバイトをしまして、月給は合わせて700ユーロでありました。

その中から家賃と定期代で合わせて360ユーロが引かれますので、残った340ユーロで生活をして行かなくてはなりませんでした。

女ひとりが340ユーロで生活をして行くのは、とてもとは言えませんが足りませんでした。

足りない分は、イギリスの男性雑誌のグラビアの撮影が来る日に素人モデルをするなどしまして500ユーロのモデル料を稼ぐなどしまして不足分を稼いでいましたが、それでもまだ生活は苦しい方でありました。

その一方で、ルガーノさんはアタシが出ていった後に会社を無断で欠勤をしたり早退をすることばかりを繰り返すようになっていました。

この時、アタシとルガーノさんの愛は音を立てて崩れて行こうとしていました。