パソコンから！ケータイから！スマホから！無料でどこでも気軽に楽しめる官能小説サイト

第3章 アリョーナの旅路・最終章

2030年６月１日、アタシは再びミラノに逃げ込みまして、セーナト通りにあるアパートに転がり込みました。

ルガーノさんとの間に生じました深い溝は、もはや修復不能におちいっていましたので、もうどうすることもできなくなっていました。

アタシは、ドゥオーモ広場にひとりでやって来まして、この先をどのようにして生きて行こうか途方にくれていました。

そんな時でありました。

「アリョーナ…アリョーナ…」

遠くの方で、アタシを呼ぶ声が聞こえてきたのでありました。

アタシを呼んでいるのは…

誰なの？

アタシがふりかえってみた時でありました。

15年前に別れてそれっきりになっていましたタメルランが、アタシのことを探してミラノまで来ていました。

「その声は…タメルランなの？」

14年ぶりにアタシと再会をしましたタメルランは、グレーのランニングシャツとダボダボのデニムパンツとボサボサの髪の毛とサンダル姿でアタシと再会を果たしました。