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ラブ・アンド・セックス
第3章 石原夫妻の艶技
稽古は順調に進んでいった。

相沢先生は、毎回粗通しを行いながら、一つひとつの場面を抜き出し、時間をかけて丁寧に仕上げていくタイプで、日増しに稽古は、厳しくなっていった。当然だが石原さんたちに比べると、オレと麻衣の演技は劣る。先生の罵声が毎日容赦なく、オレと麻衣の上に飛んだ。

「役者だろう、もっとちゃんとした演技をしてみろよ!」

先生は、納得のゆく演技ができるまで、同じところを何度も繰り返させた。稽古が終わると、オレはくたくたになった。

「先生、鬼とは聞いてたけど、本当に厳しいな」

「そうね。でも私たちに力が足りないんだから仕方ないわ。もっと頑張らなくちゃ」

麻衣も額から大量の汗を流していた。

「そうだね」

オレたちは、家に帰ると二人で、その日先生から指摘されたところを繰り返し、練習した。なんとしてでもついていこう。オレたちは必死だった。
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