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黄昏異変 肉欲の奈落
第3章 恐怖の熟女同時多発エロ攻撃
 別れ際の思いつめたような早苗の視線にユカリは胸騒ぎを覚えた。

 「お兄さん、早苗さんをお願い。もしかして彼女・・・」

 ユカリの声に慶太が立ち上がった。

 「もしかって、何だ」
 「もしかして、死ぬ気かも・・・」
 「まさか」

 慶太はあわてて早苗の後を追った。
 駆け出していった二人の後姿をただ呆然と見送る浩二。
 あまりと言えばあまりの結末。
 ほんのチョッとした出来心から、早苗を死の縁に追いやったのか・・・。
  
 早苗は帰宅するサラリーマンでごった返す横浜駅の構内に入るとJR東海道線の下りホームの階段を上がっていた。
 慶太も必死に通勤客をかき分け、早苗の後を追って列車に飛び乗る。
 満員の乗客があらかた下車した藤沢駅まで来ると、ようやく慶太は早苗に近寄ることが出来た。

 いきなり現れた慶太に早苗は驚いた。

 「どうなさったの」
 「君のことが心配で」
 「心配・・・。何が」
 「自殺でもする気かと」
 「バカね。そんな心配はご無用よ。わたしただ母に会いに来ただけ」
 「母に会いに・・・」
 「去年、母の遺骨を相模の海に散骨しましたの。それ以来、一度もお参りしていなかったから」
 「それで、どちらまで」
 「平塚の相模川の河口に近い海岸まで」

 (この冬の夜に海岸か・・・)

 慶太は早苗の言葉にかえって不安を覚えた。

 「乗りかかった船。わたしもご一緒しますよ」
 「フフフ、まだ心配なの。まるで、ボディーガード付きのお参りね」

 早苗は大男の慶太を見上げた。
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