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黄昏異変 肉欲の奈落
第1章 女医 早苗
浩二は夢でも見ている気分で自宅のドアを開けた。
かみさんはフランス旅行で留守。いつものように出迎えはリリーだけ。
浩二は疲れ切った体をベッドに横たえた。
頭の中を妄想がぐるぐると回転して、考えが纏まらない。
その日の海葬のことなど完全にどこかに消し飛んでいた。
「奥さんがいたらダメ」「愛人でいい」「欲しくないの」「ありのままの姿」早苗の言葉が次々に浮かんでは消えてゆく。
唇で触れた早苗の唇の感触。
舌の先で触れた早苗の舌の感触。
脳みそはくたくたに疲れ、混乱と欲望の渦の中で浩二は眠りに落ちた。