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黄昏異変 肉欲の奈落
第2章 取締役経理部長 ユカリ
翌日、浩二は料理教室のドアの前に立っていた。
『見学自由』
ドアの貼り紙を見て浩二はそっとドアを開けた。
すると、浩二に気づいた先生らしき女が近づいて来る。
たしかに若かったが、美人とはいえない。
(あれが料理の先生か。煮ても焼いても食えそうにないな)
浩二は、いささかガッカリした。
二匹目のドジョウはなかなかいない。
「体験コース、如何ですか。まだ一人分空きがありますから」
「体験コース・・・?」
「お一人1000円。皆さん1回3000円のコースですから、体験コースはお得ですよ。エプロンと三角巾は紙製をご用意します。合わせて1100円。料理が終ったら試食もできますから」
「そうですか、じゃあ、やってみようかなあ」
さっそく、コートと背広を脱ぎ、ネクタイを外して、生涯初めてのエプロンと三角巾姿になった。
(なんだか、その気になってきた)
浩二が更衣室で着替えをし、手を洗って教室に戻ると、再び例の先生が近づいて来た。
「どうぞこちらに」
先生は浩二を教室の片隅で黙々と調理している女性のそばに連れて行いった。
「こちらも体験コースの雨宮ユカリさん。お二人でお願いしますね」
「ハイ」
下を向いて俎板の上の鶏肉に包丁を入れていた女性が顔を上げて返事をした。
その顔を見た浩二は目が点になった。
(早苗さん・・・・)
浩二は遠近両用眼鏡のフレームに手をかけると、もう一度その女性の顔にピントを合わせた。
(まるで早苗さんに瓜二つだ)
『見学自由』
ドアの貼り紙を見て浩二はそっとドアを開けた。
すると、浩二に気づいた先生らしき女が近づいて来る。
たしかに若かったが、美人とはいえない。
(あれが料理の先生か。煮ても焼いても食えそうにないな)
浩二は、いささかガッカリした。
二匹目のドジョウはなかなかいない。
「体験コース、如何ですか。まだ一人分空きがありますから」
「体験コース・・・?」
「お一人1000円。皆さん1回3000円のコースですから、体験コースはお得ですよ。エプロンと三角巾は紙製をご用意します。合わせて1100円。料理が終ったら試食もできますから」
「そうですか、じゃあ、やってみようかなあ」
さっそく、コートと背広を脱ぎ、ネクタイを外して、生涯初めてのエプロンと三角巾姿になった。
(なんだか、その気になってきた)
浩二が更衣室で着替えをし、手を洗って教室に戻ると、再び例の先生が近づいて来た。
「どうぞこちらに」
先生は浩二を教室の片隅で黙々と調理している女性のそばに連れて行いった。
「こちらも体験コースの雨宮ユカリさん。お二人でお願いしますね」
「ハイ」
下を向いて俎板の上の鶏肉に包丁を入れていた女性が顔を上げて返事をした。
その顔を見た浩二は目が点になった。
(早苗さん・・・・)
浩二は遠近両用眼鏡のフレームに手をかけると、もう一度その女性の顔にピントを合わせた。
(まるで早苗さんに瓜二つだ)