この作品は18歳未満閲覧禁止です

- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
黄昏異変 肉欲の奈落
第2章 取締役経理部長 ユカリ

「改めまして、雨宮ユカリです。さっきお話に出たわたしのそっくりさんはどんな方かしら」
「ああ、近所の知り合いのお嬢さんです。犬の散歩の友だち。犬友ですヨ」
「その方とは、今もご一緒にお散歩を・・・」
「それが、急な転勤で札幌に。札幌に行ってしまったと思っていたら、いきなり目の前に現れたので仰天したんです」
「そんなに似てますの。女性で札幌に転勤するって、どんなお仕事を」
「女医さんです。企業の勤務医だそうです」
「お医者様・・・。乾さん、その方と何かありました」
浩二はギクッとした。
女の鋭い勘。
「ど、ど、どうして・・・」
「どうして分かったの」と言いそうになって浩二はあわてた。
「・・・・どうして、そんなことを言うの」
「やっぱり」
雨宮の目が笑っていた。
「やっぱり・・・。やだなあ、何もないですよ」
「乾さん、もてるのね」
浩二は照れ笑いをして、眼鏡を外すとお絞りで顔を拭った。
二杯目のジョッキをググッと傾ける。
「早苗さんのお母さんが突然亡くなって、それでまあ、父親代わりというか」
「おかわり」
今度は雨宮がジョッキを持った手を上げて追加を注文した。
「ああ、近所の知り合いのお嬢さんです。犬の散歩の友だち。犬友ですヨ」
「その方とは、今もご一緒にお散歩を・・・」
「それが、急な転勤で札幌に。札幌に行ってしまったと思っていたら、いきなり目の前に現れたので仰天したんです」
「そんなに似てますの。女性で札幌に転勤するって、どんなお仕事を」
「女医さんです。企業の勤務医だそうです」
「お医者様・・・。乾さん、その方と何かありました」
浩二はギクッとした。
女の鋭い勘。
「ど、ど、どうして・・・」
「どうして分かったの」と言いそうになって浩二はあわてた。
「・・・・どうして、そんなことを言うの」
「やっぱり」
雨宮の目が笑っていた。
「やっぱり・・・。やだなあ、何もないですよ」
「乾さん、もてるのね」
浩二は照れ笑いをして、眼鏡を外すとお絞りで顔を拭った。
二杯目のジョッキをググッと傾ける。
「早苗さんのお母さんが突然亡くなって、それでまあ、父親代わりというか」
「おかわり」
今度は雨宮がジョッキを持った手を上げて追加を注文した。

