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黄昏異変 肉欲の奈落
第2章 取締役経理部長 ユカリ
「そりゃあ叔母様、大変な形相でお義父様に噛み付いたそうよ」
「綾乃さん、その話で来たの。無駄足だったわね」
「無駄足って・・」
「あの騒ぎは、この間、母が同窓会に行って、みんなが孫の話をするんで悔しくって伯父さんに八つ当たりしただけのこと」
「それはそうとしても、叔母様のお気持は分かるワ。今どきお見合いははやらないし、会社のことではユカリさんにお世話になりっぱなしだし・・・」
「それで、料理教室を紹介して下さったのね」
「そうよ。料理教室に男性なんて滅多に来ないけど、奥様連中にあなたを紹介して・・」
「迂回作戦って訳ね。ありがとう、綾乃さん。母の大騒ぎは気になさらず、忘れてください」
「ユカリさんなら、その気になればすぐ見つかるわよネ、良い人」
「お料理教室で十分です」
「安心したわ。ちょっとおトイレ借りるわよ」
綾乃は席を立った。
綾乃がトイレから出ると洗濯機が「ピー-ピーピー」と鳴った。
「あら、お洗濯が終ったみたい」
綾乃は主婦の習性で洗濯機に近づくと、あわててユカリが前を遮った。
「お急ぎの洗濯物なの」
綾乃がユカリの手元をのぞき込む。
「あら、それ、男物の水着かしら」
ユカリはギクッとした。
「知り合いの人のをチョッと。あ、預かっていたのを渡し忘れて・・」
「フーン」
綾乃はユカリのあわて振りに疑念を感じた。
口をついたその言い訳も、いかにも嘘っぽかった。
ユカリが洗濯物を干しにベランダに向かおうとすると、綾乃がいきなり寝室のドアを開けた。
「キャッ」
「綾乃さん、その話で来たの。無駄足だったわね」
「無駄足って・・」
「あの騒ぎは、この間、母が同窓会に行って、みんなが孫の話をするんで悔しくって伯父さんに八つ当たりしただけのこと」
「それはそうとしても、叔母様のお気持は分かるワ。今どきお見合いははやらないし、会社のことではユカリさんにお世話になりっぱなしだし・・・」
「それで、料理教室を紹介して下さったのね」
「そうよ。料理教室に男性なんて滅多に来ないけど、奥様連中にあなたを紹介して・・」
「迂回作戦って訳ね。ありがとう、綾乃さん。母の大騒ぎは気になさらず、忘れてください」
「ユカリさんなら、その気になればすぐ見つかるわよネ、良い人」
「お料理教室で十分です」
「安心したわ。ちょっとおトイレ借りるわよ」
綾乃は席を立った。
綾乃がトイレから出ると洗濯機が「ピー-ピーピー」と鳴った。
「あら、お洗濯が終ったみたい」
綾乃は主婦の習性で洗濯機に近づくと、あわててユカリが前を遮った。
「お急ぎの洗濯物なの」
綾乃がユカリの手元をのぞき込む。
「あら、それ、男物の水着かしら」
ユカリはギクッとした。
「知り合いの人のをチョッと。あ、預かっていたのを渡し忘れて・・」
「フーン」
綾乃はユカリのあわて振りに疑念を感じた。
口をついたその言い訳も、いかにも嘘っぽかった。
ユカリが洗濯物を干しにベランダに向かおうとすると、綾乃がいきなり寝室のドアを開けた。
「キャッ」