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-その後の世界-
第1章 3年後の世界
込み上げてくる涙。
それが頬を伝って落ちれば、上擦って苦しくて……引き摺るような浅い息を何度も繰り返す。
……ごめんね……許、して……
ナツネ……
ナツネ……
「……な、つね……」
ギシッと深く沈むベッド。
まだヒリヒリとした皮膚に、熱いモノが充てられる。
「……伊江」
次いで頬に濡れた涙が吸い取られ、閉じた瞼が熱くなる。
「好きだ、伊江……」
手首を掴まれ、ベッドに押し付けられ、喉元に顔を埋められる。
体に重みと人肌を感じ、それが何だか心地好くて……とても安心した。
「……はぁ、……ぅン、」
安堵の溜め息を吐いた瞬間、塞がれた唇。
柔らかな熱い舌肉が滑りこみ、情欲を掻き立てるように僕の咥内を掻き回す。
それになんとか答えようと、舌肉に自身の舌を懸命に絡め、唾液を混ぜ合わせる。……無意識のうちに。