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-その後の世界-
第1章 3年後の世界
溢れてきそうな涙を堪え、口角を持ち上げる。
「……ごめんね、カズ」
ナツネくんが、いつかあの地下室から出てこられたら……
そしたら、辞めるよ。
それまでは……同じ痛みを、僕にも……
「……!」
奪うように、唇が重ねられる。
それは一瞬で、すぐに離れていく……
「……俺の、せいか……?」
「………」
「あの時、お前を背負って連れて帰ったのは……俺だ」
僕の手首を掴むカズの指に、ぎゅっと力が籠められる。
「……ごめん、伊江」
カズ……
違うよ……カズのせいじゃ……
僕の手を離したカズの右手が、僕の服に侵入し、肌をスルリと撫でる。
「……っ、ん……!」
僕の唇を再び塞ぎ、そうしながら胸を弄るカズの指は、小さな尖りを見つける。
「……はっ、ぁ……」