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-その後の世界-
第1章 3年後の世界


「……なぁ伊江。
昨日お前が言ってた、犠牲の上で成り立つって話だけどよ。
その上で生かされた俺達は、幸せになる義務がある。

そうじゃなきゃあ、犠牲になった奴らが報われねぇだろ?」

先輩は少しだけ悪戯っぽい笑顔を見せると、僕の髪をぐしゃぐしゃにする。

「………」

……励まし、なんだろう。
でも、違う。

「死んでなんか、いません……
……寧ろ生きてるから……この世の中が平和なんです……」

僕の言葉に、先輩の頭上にクエスチョンマークが幾つも飛び出す。
不思議そうな顔をした後、淋しそうにため息をついた。

「なら、なんでそんな絶望した顔してんだよ。
……そいつ、生きてんだろ……?」

違う……

「もし……」

もし、まだゆりかごの地下鉄に……
そう口にしようとして、噤む。

おぐっちゃんが、ナツネの存在を公表しなかったのは……
クイーンの存在を知られてしまうのを避けるため。
これ以上、世の中を混乱させないため。
上向いた人類に、希望を捨てさせないためだ……

「……もし、もう一度会えるなら……
……その時が、僕の幸せの始まり……です……」

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