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第3章 とし子の悲劇・第３部

「あのね!!アタシが家の預金通帳を勝手に持ち出したことをワーワー騒ぎ立てて、アタシを家から追い出しておいて、都合が悪くなったらやっぱり帰ってきてほしいだなんてどーかしてはるわよ!!あんたらは花嫁さんを粗末にしたのだからそのうちバチが当たるわよ!!アタシはあんたらの家とはリエンしたから!!明日からは女ひとりで生きて行くから!!こんなことになるのだったら、再婚なんかするのじゃなかったわよ!!」
「としこさん、このとおりだ…料理を作ってくれ…みそしるを炊いてくれ…ひろかずに目玉焼きを焼いてほしいよぉ…」
「イヤ!!キッパリと断るわ!!アタシは専業主婦ができない女なのよ!!義弟に目玉焼きを焼いてほしいのだったら、違うお嫁さんを選ぶべきだったのよ!!どうしてアタシみたいな頭のボロい女を選んだりしたのよ!?」
「悪かったよぉ…だけど、ひろむは離婚歴があるのだよぉ…」
「はぐいたらしい(あつかましい)クソシュウトね!!アタシも離婚歴があるのよ!!アタシは結婚をしても長続きできないやさぐれ女なのよ!!だから、女ひとりで生きて行くしか他にはないのよ!!わかっとんかしら!!」

アタシは、赤茶色のバッグと荷物がぎっしりと詰まっている紙袋を持ってから義父にこう怒鳴り付けました。

「あのね!!クソッタレにお嫁さんが来ない原因がゼンゼン分かっていないわよ!!アタシはね!!思い切りキレているのよ!!そんなに手料理が食べたかったらね!!あんたの奥さんに作ってもらいなさいよ!!義弟にお嫁さんが来ないと言うのならばあんたらで義弟の面倒を見なさいよ!!」

アタシは、義父にこう怒鳴り付けた後赤茶色のバッグと荷物がぎっしりと詰まっている紙袋を持って、義父のひたいを右足で激しくけとばして、家出をしました。

アタシは、この日を境にしまして円座町の家には帰らなくなりました。