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第1章 とし子の悲劇

武方さんの怒りの矛先は、桂一郎さんにも向けられていました。

武方さんは、壬生川まで行きまして河原津漁港の古びた納屋で新居浜の信金の女性職員さんが恥ずかしい姿にされた上にボロボロに傷ついて亡くなるまで集団でレイプされて亡くなった事件のリーダーの男は桂一郎さんだと決めつけて、桂一郎さんにレイプ事件が発生した時間帯にどこにいたのかを問い詰めていました。

場所は、雄一郎さんの家の近くにある公園の中にある幼稚園の跡地にて…

武方さんは、桂一郎さんを呼び出した後こぶしをふりあげて、右足で桂一郎さんを思い切りけとばして『すぐにケーサツに行って自首してこい!!』と怒鳴り付けました。

「何するのだよ!?オレが河原津漁港でのレイプ事件の容疑者グループのリーダーだと言う根拠はあるのかよ!?」
「あるから言っているのだ!!やっぱりそうなんだ!!桂一郎さん!!おんまくお見合いの時にお目当てにしていた信金の女性職員さんと一緒になれずにＡさんに強い怒りを持っていたのだろ!!その結果、女性職員さんを恥ずかしい姿にさらした上にボロボロに傷ついて亡くなるまで集団でレイプをした!!その前に、大明神池の草むらでＡさんが亡くなったのだぞ!!」
「だからオレが容疑者だと言いたいのかよ!?」
「ああ!!そうだ!!」
「オレは知らないよ!!レイプ殺人事件のことについては知らねーからな!!そんなことよりも、何であの時くじでお見合い相手を決めたのだ!?」
「桂一郎さん!!まだそんなことを根に持っているのか!?」
「ああ!!そうだよ!!答えろよバカ武方!!」
「くじでお見合い相手を決めたのは、平等に行き渡るようにしてあげただけだ!!付き合うか付き合わないかは本人同士にまかせると言ったじゃないか!!」
「ふざけるな!!」

(ゴツーン!!)

桂一郎さんは、武方さんのひたいに思い切り石を投げました。

石は、武方さんのひたいに直撃してしまいました。

武方さんは、傷ついたひたいをかばいながら立ち上がりまして桂一郎さんにこう言いました。