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純愛ハンター
第7章 裁き7、逆襲の玲子
「前に北島さん…おっしゃいましたよね…?“おじさま”がOKを出せば何でもアリだと…面白ければ何でもありだと…」
「言ったわ…」

玲子は北島に初めて向けられた殺意の込められた視線に身がすくんだが、過去にお嬢と取り巻き連中に陵辱された夜の屈辱感を一瞬思い起こすと…絞り出すようにこう言った。

「“おじさま”という方と…話がしたいです…」

北島は「ふぅ…」と大きなため息をつくと、天井の角に取り付けられている監視カメラをチラリと見た。すると、監視カメラの赤いランプがチカチカ…と点滅した。

「今…“おじさま”はあの監視カメラでここを見ているわ…声は私のスマホを通して転送されるから、話したい事があればあの監視カメラに向かって話しなさい…」
「あ、ありがとうございます…」
「ただし、二択よ…」
「え?」

北島は温度感の無い冷やかな声で言った。

「あなたの提案に“おじさま”が首を縦に振らなかったら…私はあなたたちの身の保証は一切出来ない…それでもいいのね?」

玲子はゴクリ…と唾を飲み込むと、

「はい…分かってます…」

そう答えた。
事態をまるで飲み込めていないお嬢であったが、玲子の提案が通れば自分の身が助かる可能性があるという事だけは何となく理解しており、祈るような思いで玲子を見守った。

「“おじさま”…はじめまして…あの、私を………私を『純愛ハンター』にして貰えませんか…?」
「えっ…?」
「それも、ココにいる女と…私の復讐対象だったこの女と一緒に…!」
「玲子さんっ…あ、あなたっ…!」

北島は驚きのあまり軽い目まいを覚え、足元をふら付かせた…。

「言い換えると…私のこの女への復讐内容を変更させて頂きたいんです…新しい復讐の内容はこのクソ女と…このクソお嬢と一緒に復讐代行業をさせて頂く事です!私に考えがあります…もしも私たちを『純愛ハンター』にしてくれた暁には…必ず…面白い復讐劇を次々とご覧に入れて差し上げますから…」
「玲子さん…あなたソレって…本当にイイの…?」
「はい…もう私は…表の社会では生きられない身ですし…社会の下水道にしか生きる場所がないんです…」
「そう…」

北島は表情を和らげると、まるで肉親のように慈しみ深い眼差しで玲子を見つめた。

「お嬢…二択だ…」
「えっ…?」
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