この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
純愛ハンター
第8章 裁き8、マイスイートホーム
お嬢は肉食獣の勢いで玲子の胸ぐらに飛びかかり、ワイシャツを力任せに掴んだ。
玲子は再び手首の痛点を強く押すが、お嬢は構わずブチブチ…とボタンを引き千切りながら玲子を壁へ押し付けた。

「黙れっ!それ以上言うと…私もろとも地獄に落ちてもらうよっ!」

玲子はお嬢の後ろ髪を掴んで強引に上を向かせるが、お嬢は玲子のシャツの胸元をさらに締め上げた。

「…確かに私はお父様に見捨てられた事実から目を背けて歪んでんのかも知れないよ…!でも、そんな事アンタには言われたくないね!やっとお父様の穴を埋められそうだった私の純愛を…アンタは全て奪ったんだからね…?あぁ、こうしてアンタといがみ合ってると蘇ってくるよ…あの頃の私はアンタをブッ殺す事だけが生きがいだったんだ…それが人生の目標だったんだ…私の青春だったんだっ!」

お嬢が巻き舌まじりの荒っぽい口調で言い放つと、玲子は口角を上げてニヤリと微笑んだ。

「やっぱりアンタはそうでなくっちゃ…ワガママで自己中で…それでいてとぉっても純粋でさぁ?それでこそお嬢だよ…ふふっ…」
「チっ…!」

お嬢はワイシャツから手を離すと、玲子から離れた。

「玲子、アンタ…言ってる事とやってる事が矛盾してないか?私の言動を契約でギチギチに縛っておきながら今さらそんな手のひら返しするなんて…」
「ふうん…トチ狂ってるかと思わせておきながらちゃんと冷静なんだね?イイよぉ、お嬢…やっぱアンタってとってもイイ感じだよぉ…?」
「…どうやら私にお父様への復讐をさせようとしてるみたいだけど…悪いけどその願いは一生叶わないよ!真紀はともかく…私にはお父様を殺す動機なんてこれっぽっちも無いんだから…」

そう冷静に言うお嬢を、真紀は神妙な顔付きで見つめていた。

「どんなに我を失っても失い切れない…とっても冷静で賢くて…なのに本質はしっかりと狂っている…お嬢、アンタってよっぽどお父様似なのねぇ?」
「あ…お姉っ…キャアっ…!」

お嬢はソファの前のガラス天板のテーブルの足を掴むと、全力で玲子に投げ付けた。
だが玲子は素早く避けると、テーブルは壁に当たって大きな音を立ててバラバラに砕け散った。

「お父様は!お父様はっ………常に清く正しく本当に立派な人なんだっ!私みたいに卑怯で汚ない人間でも…真紀みたいに弱さを盾に取る狡猾な人間でもないんだっ!」
/167ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ