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純愛ハンター
第8章 裁き8、マイスイートホーム
「だって…怖くて…怖くて出来なかったんだもん…」
「それはアンタの弱さが招いた自業自得だ」
「酷いっ!私は…私はお姉さまほど強くないのにっ!うっ!ううぅ…」
「真紀さん?貴女は弱くないし、お嬢だって強くはないさ…むしろお嬢の方が真紀さんよりもずっとずっと弱い…」
「なんだってぇ…?」
「お嬢…アンタが大好きでたまらない父親を憎めないのは自由だ…でも、そんな父親への思いを処理出来ないからって真紀さんに一生ドブ臭い十字架を背負わせようとしてるって残酷な事実が…それがアンタの絶望的な弱さだって言ってんだよ!」
「くっ…」
「ふんっ、仕方ないねぇ?じゃあ見せてやるよ…しかと受け止めな?アンタの父親の本音ってヤツをさぁ!」
「お父様の…本音…?」

玲子はデスクの上のノートパソコンをお嬢と真紀に向けると、エンターキーをタップした。
すると、

「コ、ココは…」

毒々しい七色の照明が焚かれたバーのフロア内が映されている動画が再生され始めた。
フロアのあちこちでは裸の男女が絡み合い、床には大勢の男女が蠢く虫のように全裸でグチャグチャともつれ合っていた。

「覚えてるか?私がお嬢に嵌められた挙げ句に徹底的に陵辱を与えられた…あの場所だ…」
「え…?」
「もちろん…覚えてる…わ…」

バーの内部を映すカメラが歩くように移動し始めるとフロアを出て階段を上り、屈強な黒スーツの男が2人立っている大きな扉が現れた。
スーツ姿の男たちにお辞儀を受けて扉の中へ入ると大窓からフロアを見下ろせる小部屋があり、小さなテーブルを囲む5脚のソファには数人の熟年男性が座り、上座に大柄なオールバックの男が座して酒を飲みながら何やら談笑していた。

「お…お父様っ?何で?どうしてこんな場所に…」
「VIPルームさ」
「それは知ってる…!私も入った事があるから…でも、どうしてお父様がこんな場所に…」
「このイベントのオーナー様だからさ!」
「オ、オーナーって…?!ウソだっ…!お父様が…そんな…」
「アンタの父親は四ツ倉を雇ってこのクローズドイベントの運営を仕切らせていたんだ。不都合があれば全て四ツ倉におっ被せられるようにね…四ツ倉はアンタの父親に取り入るために全て承知の上でイベントを取り仕切っていたんだ。もちろんお嬢…アンタには内緒でね」
「そんな…そんなぁっ!お父様が…こんなクソみたいなイベントをっ…」
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