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純愛ハンター
第9章 裁き9、プリティベイベー
程なくしてネットも各種メディアも蜂の巣をつついたような大騒動に発展し、啓太はネット住民たちに『子猫議員』『子猫先生』などと呼ばれて時の人となり…

「終わりね…」
「そう…だね…」

次期総理候補と言われた五島啓太の政治家生命は、たった1日足らずで完全に終わりを告げたのだった…。


それから数日後、『純愛ハンター』の事務所にいた玲子の携帯に電話が入った。

「えぇ…なるほど…分かりました…」

玲子は眉間にシワを寄せ、険しい表情で相槌を打つばかりでほとんど言葉を発さずに通話を終えた。そんな只ならぬ様子に、

「玲子…誰から?」

お嬢は思わず尋ねた。

「…Eドクターからよ。党の関係者の依頼でアンタの父親を隔離病棟に拘束してるってさ…で、2~3日後には病死させる手筈みたいよ…」
「に、2~3日後…そんなに早く…」
「お嬢…アンタの父親はあと数日の命みたいだけど、どうする?これにて復讐は完了って事でイイかい?」

お嬢はしばし沈黙すると、

「待って!私…クソ親父と話したい…考えがあるの…明日、隔離病棟に行かせて欲しい…」

震えながらも力強い声色でそう言った。


翌日。

「コ、ココに…お父様が…」

お嬢と玲子は真紀を連れて、W大学付属病院の隔離病棟を訪れた。

「あぁ、どうも…中へどうぞ…」

入り口で出迎えたEドクターは扉を開けてお嬢たちを誘うと、啓太が拘束されているという2階に先導するように階段を昇りはじめた。

「私はココで待つわ…どうぞ、家族水入らずで話してらっしゃい」

玲子は階段の手前で足を止めるとお嬢と真紀は軽く頷き、Eドクターの後に付いて階段を昇った。

「お姉さま…うっ…!この匂い…それに、何か変な声が聞こえる…」

真紀は病棟内に充満する獣臭にえづき、声にならない声に怯え、お嬢のブラウスの裾をギュっ…と掴んだ。
お嬢は真紀の手をそっと握り、

「大丈夫、安心して…みんな鎖に繋がれてるんだから…」

力強く手を引いて階段を昇り続けた。
だが真紀は、憎しみのあまり自ら復讐を企てて破滅させた父であっても、鉄格子に囚われて鎖に繋がれた姿を見た時に自分がどんな反応をするか…という不安にも怯えていた。
2階へ上がるとEドクターは病棟入り口の鉄扉の施錠を解き、通路の右側を指差した。

「突き当たりの左側が五島議員の病室です」
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