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純愛ハンター
第9章 裁き9、プリティベイベー
「わ、分かりました…」
お嬢は真紀の手を引きながら他の患者がいる病室を横目に廊下を駆け抜けると、突き当たりの左側の病室の前へ立った。
「み、緑っ…!あぁ…真紀っ…!」
すると、そこには…
髪は乱れて無精ヒゲを生やして汚れたスーツを着て、壁に固定された太い鎖に足を繋がれているものの、目に僅かに精気の宿った啓太の姿があった…。
「ふっ…!ふふっ…あははっ…!」
啓太が精神に異常をきたしていない事に安堵した真紀はこみ上げるような笑い声を漏らすと、鬼気迫る勢いで啓太を罵倒しはじめた。
「いい気味だっ!ずっとずっと…4年間も…私の事をオモチャみたいに弄びやがってっ!私がどれだけ苦しんで来たか思い知りやがれ…!このクソ親父っ!このクズ野郎ぉぉっ…!」
「ま、真紀…お前…」
「フンっ!私を繰り返し弄んでた時からお前はとっくに詰んでたんだよ!私を抱くたびに破滅への一歩を着々と歩んでたんだ…!因果応報って奴だよ…!」
一方的に心の拠り所にしていた真紀に毒づかれた啓太は滝のように涙をボロボロとこぼすと、
「そんな…そんなぁっ…!真紀だって喜んでたじゃないかっ!真紀だってあんなに感じてたじゃないかぁ…!僕は…僕は真紀と…恋に落ちてるって思ってたのにぃっ…!うわあぁぁ~ん…!」
幼児のごとく泣きじゃくった。
啓太の勝手な言い草に真紀は鉄格子をガーン…!と力任せに蹴り付け、続けざまに自分のバッグで何度も何度も鉄格子を殴り付けると、
「恋…?!何言ってんだお前は!そんな訳あるか…!キモいんだよっ!毎晩毎晩キモ過ぎて何度死のうと思ったか…!さっさと死にやがれっ!世の中の全員に見放されて人生に後悔しながら野垂れ死にやがれっ…!」
血の涙を流してそう喚き散らした。
「だってっ…!うあぅぅ…だって政治家ってものすごくストレス溜まるんだもんっ…!辛い事いっぱいあるのっ!大変なの!なのに…本当に辛い時には誰も分かってくれないんだ…労ってくれないんだ…!そんな大変なお父様に恋くらい…あうっ…恋してくれたってイイじゃないかっ!僕が真紀に恋してるんだから…ううぅ…好きになってくれてもイイじゃないかぁぁぁ…!」
啓太はそう言って床に突っ伏すと、頭をゴツっ…ゴツっ…と床に打ち付け始めた…。
「………」
お嬢はそんな修羅場をしばし無表情で見守ると、鉄格子の脇に立つEドクターに言った。
お嬢は真紀の手を引きながら他の患者がいる病室を横目に廊下を駆け抜けると、突き当たりの左側の病室の前へ立った。
「み、緑っ…!あぁ…真紀っ…!」
すると、そこには…
髪は乱れて無精ヒゲを生やして汚れたスーツを着て、壁に固定された太い鎖に足を繋がれているものの、目に僅かに精気の宿った啓太の姿があった…。
「ふっ…!ふふっ…あははっ…!」
啓太が精神に異常をきたしていない事に安堵した真紀はこみ上げるような笑い声を漏らすと、鬼気迫る勢いで啓太を罵倒しはじめた。
「いい気味だっ!ずっとずっと…4年間も…私の事をオモチャみたいに弄びやがってっ!私がどれだけ苦しんで来たか思い知りやがれ…!このクソ親父っ!このクズ野郎ぉぉっ…!」
「ま、真紀…お前…」
「フンっ!私を繰り返し弄んでた時からお前はとっくに詰んでたんだよ!私を抱くたびに破滅への一歩を着々と歩んでたんだ…!因果応報って奴だよ…!」
一方的に心の拠り所にしていた真紀に毒づかれた啓太は滝のように涙をボロボロとこぼすと、
「そんな…そんなぁっ…!真紀だって喜んでたじゃないかっ!真紀だってあんなに感じてたじゃないかぁ…!僕は…僕は真紀と…恋に落ちてるって思ってたのにぃっ…!うわあぁぁ~ん…!」
幼児のごとく泣きじゃくった。
啓太の勝手な言い草に真紀は鉄格子をガーン…!と力任せに蹴り付け、続けざまに自分のバッグで何度も何度も鉄格子を殴り付けると、
「恋…?!何言ってんだお前は!そんな訳あるか…!キモいんだよっ!毎晩毎晩キモ過ぎて何度死のうと思ったか…!さっさと死にやがれっ!世の中の全員に見放されて人生に後悔しながら野垂れ死にやがれっ…!」
血の涙を流してそう喚き散らした。
「だってっ…!うあぅぅ…だって政治家ってものすごくストレス溜まるんだもんっ…!辛い事いっぱいあるのっ!大変なの!なのに…本当に辛い時には誰も分かってくれないんだ…労ってくれないんだ…!そんな大変なお父様に恋くらい…あうっ…恋してくれたってイイじゃないかっ!僕が真紀に恋してるんだから…ううぅ…好きになってくれてもイイじゃないかぁぁぁ…!」
啓太はそう言って床に突っ伏すと、頭をゴツっ…ゴツっ…と床に打ち付け始めた…。
「………」
お嬢はそんな修羅場をしばし無表情で見守ると、鉄格子の脇に立つEドクターに言った。