この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
純愛ハンター
第10章 裁き10(最終回)、純愛という名のエンターテイメント
「“お嬢”さん…アンタ、三塚への復讐が済んだ後、私の身辺をウロついてただろ…?私、アンタの姿を偶然家の近くで見付けて、しばらく後を付けてたんだ…」
「えっ…?そ…んな…!」

お嬢は玲子の復讐ターゲットが自分自身ではないかと疑っていた時期、今野たちの周辺を繰り返し探り回っていた。
その姿を偶然見かけた今野がお嬢を尾行すると、広瀬と野波と渡辺の存在が浮かび上がり、彼女らも自分と同じ『純愛ハンター』の依頼者である事が分かったのだ。
今野が彼女らに接触すると、それぞれが“かつて愛した男を殺された後悔”の傷跡に悶え苦しんでおり…結託して玲子とお嬢を襲う計画を企てたという。

「わ、私が付けられてたなんて…クソっ…なんて事っ…!」

お嬢は痛恨のミスに憤り、ドン…!と力任せにデスクに両拳を叩き付けた。
すると、玲子が弱々しく口を開いた。

「…お嬢、復讐なんてこんなモンさ…果たしたからってスッキリとはいかない…かつて愛した相手ならなおさらね…私は運良く全ての復讐に失敗したから…その事に気付く事が出来たんだ…復讐は過去の清算になっても未来への遺産にはならないって事をさ…」

そう言うと玲子はガクリ…と膝を折り、床にうずくまった。
と同時に、口からはボタボタボタっ…と勢いよく大量の鮮血がこぼれ落ちた。

「ひぃっ…!」
「キャぁぁぁっ…!」
「あっ…ああぁ…」
「嫌ぁぁぁっ!」
「玲子…!」

今野たち4人は悲鳴を上げるとそれぞれ身を寄せ合い、中でも広瀬と中島はパニックを起こして「ああぁ…」「嫌…」と連呼しながら互いの身体をかきむしる様にすがり合った。
お嬢は床に崩れ落ちそうになった玲子を、腕と膝を使って支えた。

「玲子…全ての復讐に失敗した…ってどういう事?」

お嬢は自身のブラウスのボタンをブチブチ…と引き千切ると、素早く脱ぎ去った。
その脇では4人がいつまでも奇声を発したり泣きじゃくっていたが、

「うるさいっ…!玲子を殺す覚悟があったクセにギャアギャアうろたえるなっ…!」

そうお嬢が一喝するとピタリと静まり返った。

「お嬢…アンタに言っておきたい事があるんだ…」
「玲子!無理しないで…すぐに誰かが駆け付ける筈だから…」

お嬢はブラウスの袖を玲子の背中に突き刺さった包丁の傷口付近に巻き付け、キツく縛った。

「うぁっ…!」
/167ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ