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純愛ハンター
第3章 裁き3、家族のような職場です
「ココはワケありの人間が集まる山奥の産廃処理場だ…言わば治外法権みたいなモンだし人が死ぬのも日常茶飯事…辛いけど美咲さんの事は諦めよう…」

そう女たちに言い聞かせた今野は、放心状態の三塚に言った。

「大丈夫…アンタはココでずっと暮らしてれば安全だから!もし…ココの外に出たりしたら多分、無期懲役とか喰らって実名報道されちゃうかも知れないけどねっ!ぷっ…あははははっ!」
「………」

女たちは気持ちをすっかり切り替え、ニヤ付きながら三塚へ迫った。

「ならさぁ…?存分に美咲さんの仇を討っても良いって事なんだよねぇ…?」
「美咲さんの分もたっぷりと楽しませて貰わなきゃ…ふふふっ…」
「アアア…ウアー!」

すると三塚は、一瞬で顔面蒼白となってガタガタ…と震えはじめ、

「うわあぁぁ~っ…!」

劇薬の入ったボトルを今野から奪い取ると全速力でトタン小屋の外へ走り去った。

「おいっ!待てよっ…!」

後を追った今野が夜の暗闇の中、三塚の姿を探すと…

「はっ…!あぁぁっ…!」

ゴミ山のふもとに全裸のまま倒れて動かなくなっている三塚の姿を見つけた。

「しっ、死んでるの…?アレ…?」
「もしかしてあの劇薬…飲んじゃったのかしら?」

すると、今野の背後から玲子が声をかけた。

「あっ、玲子さんっ!」
「良かったわねぇ?コレで…お前はイチから新しい人生をやり直せるわ…」

すると今野は興奮冷めやらぬ様子で玲子の胸ぐらに掴みかかった。

「そうっ!そうなのよっ…!コイツ、最後は怯えて震えて恐れおののきながら死んでいったの…!私、コイツを地獄に落としたんだよぉ…!恨みを晴らしたんだ…あははっ…!イイ気味だよっ…!ざまぁ見ろってんだっ!」

だが、
バシッ…!

「な…何すんだよっ…!」

復讐を果たしてトランス状態に陥っている今野に、玲子は強烈な平手打ちを見舞った。

「いちどは愛した男が目の前で死んだってのに…ヘラヘラとはしゃいでんじゃないよっ!」

今野は玲子の言葉に表情を暗転させ、憎悪に満ちた眼差しで睨み付けた…。

「何なんだ…何なんだよアンタはよぉっ…!私にしっかり復讐させときながら…私にここまでの事をさせときながら…わ、私を否定するなっ!これ以上私を否定するなぁぁっ…!」

そして玲子の胸元を両手で突き飛ばすと、トタン小屋の中へ駆け込んでいった。
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