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純愛ハンター
第4章 裁き4、暴力なきDV
(ガサ入れ…?あり得ない…“親父っさん”からは何の連絡も無いし、警察にも検察にも顧客がいるってのに…どういう事だ?)

四ツ倉は全身から油汗を吹き出し、バックヤードで動けずに思案を巡らせていた。

「おーい!責任者いる~?ちょっと出て来てくんないかなぁ?」

フロアから刑事がそう叫ぶと、四ツ倉は覚悟を決めた。

(訳が分からないが…出ていくしかないか…)

だがその時、

「譲…こっち!こっちよっ!」
「なっ…?お前は…」
「“オーナー”に頼まれて来たの!裏口には人を置いてないみたい…早くっ!」

渡辺がバックヤードの奥から現れると、四ツ倉に逃げ道を示した。
四ツ倉は渡辺に誘導されるまま裏口から脱出し、雑居ビル群が立ち並ぶ真っ暗な裏路地を駆けた。

「もう一本裏の通りに車を待たせてあるから…乗って!」

すると渡辺の言う通り、メインストリートに挟まれた閑静な裏通りにハザードランプを点滅させた黒塗りの高級リムジンカーが1台止まっているのが見えた。
だが、四ツ倉は車から10m程離れた歩道で急に立ち止まった。

「早く乗って!警察来ちゃうよ…」

渡辺が四ツ倉を促すが、四ツ倉は周囲をゆっくり見渡すとリムジンカーに背を向けて渡辺に振り返った。

「話がおかしい…整合性がねぇんだよ…」
「ど、どういう事?」
「あのイベントは警察も検察も政治家やメディアの重鎮も客にいるし、ガサの情報は必ず事前に入ってくる…万が一さっきのガサがマジだったとしてもお前がタイミング良く現れる事があり得ない…裏口がガラ空きなのはもっとあり得ない…」
「あ、それはね…」
「これってさぁ?例えば…お前が俺に復讐でもしたくて誰かの力を借りた自作自演のガサなんじゃねぇの?俺をあの車でさらう事が目的で…」
「………」

渡辺は答えに詰まった…が、落ち着いてこう返した。

「さすがは譲…半分は正解…確かにあのガサ入れは自作自演よ…」

四ツ倉は少しホっとした表情を見せた。

「でもね…あなたを“さらう”なんて事はあり得ないわ」
「やっぱ自作自演か…どおりで最近仲間が次々と行方…」

四ツ倉がそう言いかけた瞬間…

「うブぇっ…!」

リムジンカーが急発進して歩道に乗り上げると、四ツ倉を背後から容赦なく跳ねた!
クルクル…と2回転ほど宙を舞った四ツ倉は、身体の前面をしたたかに打ち付けて歩道のアスファルトへ落下した。
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