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純愛ハンター
第5章 裁き5、愛しい人よ
「私が…以前…一ノ瀬と二宮と三塚とこの四ツ倉をカネで雇って…玲子を罠にハメて徹底的に虐め抜いて…玲子の純愛をグチャグチャに踏みにじった張本人だからでしょうよっっっ…!今さらそんな事わざわざ言わせないでよ!わざわざ…言わせんなってんだよぉっ…!う…うわぁぁぁぁ~んっ…!」
そう吐き出すと、お嬢は監視カメラを激しく睨み付けながら子供のように泣き叫んだ…。
「フンっ…」
全身全霊で取り乱すお嬢の姿を、玲子はモニター越しに鼻で笑った。
泣き叫ぶお嬢の脳裏には、かつて4人の“取り巻き”をカネで雇い…玲子を徹底的に追い詰め虐め抜いた過去が…
忘れ去りたい苦々しい過去が、大いなる後悔と罪悪感を伴って鮮明に蘇った…。
…それはお嬢が小等部から通う一貫校で大学に進級し、半年ほど経ったある日の午後の事だった。
「あ、あの…五島さん…ですよね?いつもひとりでおられるって言うか…その…前からずっとイイなって思ってまして…あ、あのっ…僕とつ…付き合って貰えませんか…?」
「はぁ?」
お嬢が大学の喫茶室で1人で過ごしていると、長身で痩せ型でボサボサ頭に分厚い黒縁メガネという垢抜けない男に突然、生まれて初めての愛の告白を受けた。
その男は丸子龍一といって、大学から途中編入してきた同級生だった。
丸子はお嬢の父親が将来の総理候補と目される与党議員であり、プライドが高く気難しい性分ゆえ小等部時代から周囲に距離を置かれている事などまるで知らず…
講義の時も昼食の時も常に1人ぼっちで行動しているお嬢の姿を好奇心で追っているうちにいつしか惹かれ、意を決してしどろもどろながら愛の告白をしたのだ。
(何なのコイツ…?話した事もないのにいきなり…しかもこの私に対して…)
気位が高く人嫌いなお嬢は、そんな丸子の決死の告白に全くの無反応で立ち去った。
だがその翌日から、
「あの…まず友達から…っていうか…ぼ、僕は今年から編入してきた者で…」
「ソレ昨日聞いた」
「あっ…そうか…で…五島さんは何でいつもひとりで…」
「そうやって私の事、哀れだなぁ…とか孤独だなぁ…って好奇の目で見てた訳だ…ふぅん」
「そ、そんな事無いですっ!その…綺麗な人だな…って思って見てたもので…」
しつこくアプローチを繰り返す丸子に、家族を含め心の許せる相手が居なかったお嬢は…
そう吐き出すと、お嬢は監視カメラを激しく睨み付けながら子供のように泣き叫んだ…。
「フンっ…」
全身全霊で取り乱すお嬢の姿を、玲子はモニター越しに鼻で笑った。
泣き叫ぶお嬢の脳裏には、かつて4人の“取り巻き”をカネで雇い…玲子を徹底的に追い詰め虐め抜いた過去が…
忘れ去りたい苦々しい過去が、大いなる後悔と罪悪感を伴って鮮明に蘇った…。
…それはお嬢が小等部から通う一貫校で大学に進級し、半年ほど経ったある日の午後の事だった。
「あ、あの…五島さん…ですよね?いつもひとりでおられるって言うか…その…前からずっとイイなって思ってまして…あ、あのっ…僕とつ…付き合って貰えませんか…?」
「はぁ?」
お嬢が大学の喫茶室で1人で過ごしていると、長身で痩せ型でボサボサ頭に分厚い黒縁メガネという垢抜けない男に突然、生まれて初めての愛の告白を受けた。
その男は丸子龍一といって、大学から途中編入してきた同級生だった。
丸子はお嬢の父親が将来の総理候補と目される与党議員であり、プライドが高く気難しい性分ゆえ小等部時代から周囲に距離を置かれている事などまるで知らず…
講義の時も昼食の時も常に1人ぼっちで行動しているお嬢の姿を好奇心で追っているうちにいつしか惹かれ、意を決してしどろもどろながら愛の告白をしたのだ。
(何なのコイツ…?話した事もないのにいきなり…しかもこの私に対して…)
気位が高く人嫌いなお嬢は、そんな丸子の決死の告白に全くの無反応で立ち去った。
だがその翌日から、
「あの…まず友達から…っていうか…ぼ、僕は今年から編入してきた者で…」
「ソレ昨日聞いた」
「あっ…そうか…で…五島さんは何でいつもひとりで…」
「そうやって私の事、哀れだなぁ…とか孤独だなぁ…って好奇の目で見てた訳だ…ふぅん」
「そ、そんな事無いですっ!その…綺麗な人だな…って思って見てたもので…」
しつこくアプローチを繰り返す丸子に、家族を含め心の許せる相手が居なかったお嬢は…