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純愛ハンター
第5章 裁き5、愛しい人よ
「わ、別れたい…んだけど…」
「え………何で…どうしてっ…?」

ある日お嬢は丸子に講堂の屋上に呼び出され、突然別れを告げられた。

(何で…?あんなに私の事好きだ好きだって言ってたのに…?どうして…?)

何の解決にもならない疑問符が頭の中に飛び交うのみで、お嬢はまともに思考する事すら出来なかった。
一陣の突風がお嬢の頬を、荒っぽく撫でた。
丸子という恋人の存在そのものよりも、せっかく手にした青春がこの突風にさらわれて指の隙間から逃げ出そうとしている事に動転したお嬢は…

「そ、そんなのって無くない…?いきなり別れるとか…そういうの私無理…!っていうか許さない…!絶対あり得ないっ!アンタのクセに…丸子のクセに…私と付き合うまでダサくて自信のカケラもない童貞だったクセにっ…!ねぇ何でぇ…?どうして…?納得いく理由を言ってよぉ…!」

そう喚き散らすと、丸子の胸元に掴みかかって屋上の手すりに押し込んだ…。

「あっ…危ないっ…!」
「危ない…?アンタの言ってる事の方がよっぽど危ないよっ!何の予告もなく私の事捨てるなんて…あんなに好きだ好きだって言ってたのに…!あんなに私にメロメロで…私の言う事何でも聞いてくれたのに…!うっ、うぅぅ…」

お嬢は丸子のシャツが千切れるほど強く掴み、ポロポロ…と大粒の涙をこぼした。

「…エッチな事だってたくさんさせてあげたのに…うあぁっ…何が不満なの…?どうして私の目の前から逃げるの?なんで私の事嫌いになったの…?」
「き…嫌いになった訳じゃない…んだ…」

丸子の言葉に、お嬢はさらに憤りを爆発させた。

「嫌いじゃなかったら何で別れるんだよっ!?えぇっ…?嫌いじゃないのに別れるぅ?はぁっ?さっぱり意味わかんないっ!分かるように言えよ…!人間の言葉で分かるようにハッキリ言ってみろよっ…!」
「れ、玲子さんが…」
「えっ………?」

『玲子』という名前を丸子の口から聞かされたお嬢は、ゾワリ…と全身を貫く寒気に襲われた。お嬢は、何の気なしに良く学内で丸子と玲子と3人で過ごしていた事を思い出した。
ただ単に学生生活を楽しく過ごしていただけであって、お嬢は2人の間に何かが起きるなんて全く想像もしていなかった…。

「もういい、言わないで…」
「え…」

お嬢は言葉の続きを聞くのが急に恐ろしくなり、丸子の言葉を遮った…。
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