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純愛ハンター
第5章 裁き5、愛しい人よ
「アンタの事は…そりゃ憎かったよ…殺してやりたいくらいね…!でも、私が本当に憎しみを燃やす相手はアンタじゃない…アンタや4人の取り巻き以上の…最っ高のクズ野郎だ…」
「最高のクズ野郎って…誰…?玲子が復讐したい相手なんて…私以外には思いつかない…」
「お嬢…アンタがその相手を思いつかないって所がいちばんの問題なんだ…」
「………」
パチャンっ…とさざなみが岸壁を叩く音が『龍宮城』の窓の外から聞こえると、お嬢は玲子の復讐対象がまるで見えない事も相まって怒りのボルテージを少々くじかれた。
「ところでお嬢、そろそろ事務所に次の依頼者が来る頃だ…戻ってきな…!」
「次の依頼者…?はぁっ…じゃあ私は玲子との契約どおり…事務所で事が進むのをジッと待つしか無いって事なのかしら…」
「そうだね…四ツ倉の事はそっちで処理させておく。だから早く戻っておいで?我が相棒よ、ふふっ…」
お嬢は手の甲で涙を拭い、立ち上がってロングスカートの汚れを払った。
「っていう事は、玲子の次の復讐相手に恨みを抱いている女性にはすでにアプローチしてある…って事なのよね?」
「そうよ、しっかり届けてあるわ!『純愛ハンター』の広告をね…」
「…もう頭が回らない…とにかくいちどそっちに戻るわ…」
通話を切ったお嬢が床に置いたバッグを拾おうとすると、
「んっ?コレ…?」
折りたたまれた紙がバッグの中に無造作に入られている事に気が付いた。
その紙を開くと、
【~純愛ハンター~完全無料!純愛を踏みにじったクズ男にしかるべき復讐を!】
なんと…それは…
アーティスティックな毛筆で書かれた純愛ハンターのチラシだった!
「何でこれが私のバッグに…?まさか次の依頼者って…私…?私自身っ…?もしそうなら…玲子が復讐したい相手を私も恨んでるって事だ…」
嫌な予感がしたお嬢は『龍宮城』を飛び出すと、岸壁に停泊させていたクルーザーへ飛び乗った。
(次のターゲットは…私も玲子も恨みを持っている人物…全く分からないっ…!いったい誰?誰なのっ…?)
お嬢はクルーザーを急旋回させると、離れ小島から都市部へ向けて全速力で飛ばした。
そして、次のターゲットについて全く見当すら付いていなかったお嬢は…
過去に取り巻きたちを使って玲子を徹底的に苛め抜いた時の事を、少しづつ記憶を辿りながら再び思い起こしはじめた…。
「最高のクズ野郎って…誰…?玲子が復讐したい相手なんて…私以外には思いつかない…」
「お嬢…アンタがその相手を思いつかないって所がいちばんの問題なんだ…」
「………」
パチャンっ…とさざなみが岸壁を叩く音が『龍宮城』の窓の外から聞こえると、お嬢は玲子の復讐対象がまるで見えない事も相まって怒りのボルテージを少々くじかれた。
「ところでお嬢、そろそろ事務所に次の依頼者が来る頃だ…戻ってきな…!」
「次の依頼者…?はぁっ…じゃあ私は玲子との契約どおり…事務所で事が進むのをジッと待つしか無いって事なのかしら…」
「そうだね…四ツ倉の事はそっちで処理させておく。だから早く戻っておいで?我が相棒よ、ふふっ…」
お嬢は手の甲で涙を拭い、立ち上がってロングスカートの汚れを払った。
「っていう事は、玲子の次の復讐相手に恨みを抱いている女性にはすでにアプローチしてある…って事なのよね?」
「そうよ、しっかり届けてあるわ!『純愛ハンター』の広告をね…」
「…もう頭が回らない…とにかくいちどそっちに戻るわ…」
通話を切ったお嬢が床に置いたバッグを拾おうとすると、
「んっ?コレ…?」
折りたたまれた紙がバッグの中に無造作に入られている事に気が付いた。
その紙を開くと、
【~純愛ハンター~完全無料!純愛を踏みにじったクズ男にしかるべき復讐を!】
なんと…それは…
アーティスティックな毛筆で書かれた純愛ハンターのチラシだった!
「何でこれが私のバッグに…?まさか次の依頼者って…私…?私自身っ…?もしそうなら…玲子が復讐したい相手を私も恨んでるって事だ…」
嫌な予感がしたお嬢は『龍宮城』を飛び出すと、岸壁に停泊させていたクルーザーへ飛び乗った。
(次のターゲットは…私も玲子も恨みを持っている人物…全く分からないっ…!いったい誰?誰なのっ…?)
お嬢はクルーザーを急旋回させると、離れ小島から都市部へ向けて全速力で飛ばした。
そして、次のターゲットについて全く見当すら付いていなかったお嬢は…
過去に取り巻きたちを使って玲子を徹底的に苛め抜いた時の事を、少しづつ記憶を辿りながら再び思い起こしはじめた…。