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復讐の味は甘い果実に似て
第6章 絶望へのいざない ~ひかるの告白~

恵梨のアパートへ行くのは、あたしも明日香も初めてだったが、明日香は部長らしく、スマホにサークルメンバーの住所録を入れていて、抜かりはなかった。
あたしたちは恵梨の部屋に着くなり、玄関のベルを鳴らしたが、部屋からは何も反応が返ってこない。
やっぱり、逃げたのだろうか。
不安になったあたしをよそに、明日香は戸口の郵便受けを開けると、中に聞こえるように呼びかけた。
「恵梨、いるんでしょ? 言っとくけど、あなたが逃げても、復讐は行われるよ。あなたが来ないと、わたしとひかるは、ずっと先輩とセックスし続けないといけないんだけど。」
明日香の言うのは、もちろん出まかせだが、そうでも言わなければ、恵梨は部屋から出てこないだろう。
「……もう、嫌ああっ!!」
部屋の中から叫ぶような恵梨の声が聞こえた。
恵梨の悲痛な叫びを無視して、さらに明日香がたたみかける。
「恵梨、あなた、言ってたよね? 先輩は復讐なんかできる人じゃないって。もし、先輩とセックスすることになったら、わたしが代わりにやるからって。あなたの言うことって、この間から何もかも嘘ばっかりじゃん。また、嘘ついて、都合が悪くなると逃げるの? いい加減、誰からも相手にされなくなるよ。……ねえ、聞こえてたら、ちゃんと返事しなよ。」
「……だったら、明日香もひかるも行かなきゃいいでしょ。復讐なんて……。」
部屋の中から小さな声が零れてきた。恵梨は恐らく戸口越しに話しているのだろう。
あたしたちは恵梨の部屋に着くなり、玄関のベルを鳴らしたが、部屋からは何も反応が返ってこない。
やっぱり、逃げたのだろうか。
不安になったあたしをよそに、明日香は戸口の郵便受けを開けると、中に聞こえるように呼びかけた。
「恵梨、いるんでしょ? 言っとくけど、あなたが逃げても、復讐は行われるよ。あなたが来ないと、わたしとひかるは、ずっと先輩とセックスし続けないといけないんだけど。」
明日香の言うのは、もちろん出まかせだが、そうでも言わなければ、恵梨は部屋から出てこないだろう。
「……もう、嫌ああっ!!」
部屋の中から叫ぶような恵梨の声が聞こえた。
恵梨の悲痛な叫びを無視して、さらに明日香がたたみかける。
「恵梨、あなた、言ってたよね? 先輩は復讐なんかできる人じゃないって。もし、先輩とセックスすることになったら、わたしが代わりにやるからって。あなたの言うことって、この間から何もかも嘘ばっかりじゃん。また、嘘ついて、都合が悪くなると逃げるの? いい加減、誰からも相手にされなくなるよ。……ねえ、聞こえてたら、ちゃんと返事しなよ。」
「……だったら、明日香もひかるも行かなきゃいいでしょ。復讐なんて……。」
部屋の中から小さな声が零れてきた。恵梨は恐らく戸口越しに話しているのだろう。

