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復讐の味は甘い果実に似て
第8章 復讐の行方 ~明日香の告白~
 ビールとお惣菜でお腹が落ち着くと、浩二は積んである洗濯物に手を伸ばし、洗いたてのボクサーブリーフを手に取った。
 どうやら、浩二はお風呂に行こうとしているらしい。
 だけど、まだ、わたしは浩二がお風呂に行くのを許してあげない。
 わたしはテーブル越しに、浩二の股間にすりすりと生の足裏を押し付けた。
 
 それは、わたしの始めた新しい誘惑のやり方だった。
 媚態を浮かべ、艶めかしく生足を見せつけて、浩二の劣情を思い切り煽ってあげる。
 浩二のペニスはバキバキに勃起、とまではいかないけれども、すでに大きくなっていた。
「……ね、実はもう、期待してたとか……?」
 わたしはズボン越しに足裏でペニスを擦り上げながら、浩二にささやく。
 浩二はうつむいて、恥ずかしそうに頷いた。
 やっぱり浩二もその気だったんだ、と、わたしはうれしくなった。

 もっとも、わたしが浩二をお風呂に行かせない理由は、浩二のズボンの下にある。
 わたしはジッパーを下げてズボンを脱がせると、浩二の汗で蒸れたボクサーブリーフに顔を近づけた。
 バイトで流した汗と、浩二の体臭が入り混じった牡の匂いに、わたしは頭がクラクラしそうなほどの陶酔を覚えた。
 わたしはそういう匂いで昂るということを、すでに浩二には話している。
 
 あの復讐の翌日、浩二に抱かれたときに、わたしは先輩としたことも含めて、何もかもを浩二に話していた。
 わたしのいささかフェティッシュな、変態チックな好みも、何もかもを。
 わたしを一瞬で淫らな牝にしてくれる、あの蠱惑的な牡の匂いを、あっさりとお風呂で流してしまうなんて、今さら許すわけがないのだった。

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