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復讐の味は甘い果実に似て
第8章 復讐の行方 ~明日香の告白~
ひかるの復讐の日から1週間ほどが過ぎて、わたしもひかるも、普通の生活を取り戻していた。大学は長い春休みに入っていたが、わたしは就職活動の準備をそこそこに進めながら、サークルの練習に精を出していた。
そして、その日もサークルの練習を終えたわたしは、いつものように浩二の部屋で一緒に夜を過ごしていた。
浩二は短期で5日ほどの引っ越しのアルバイトを入れていて、今日が最終日だった。
わたしはバイト帰りの浩二が買ってきてくれたお惣菜を肴に、一緒にお酒を飲んでいた。
浩二はバイト代も出たし、何か食べに行こうと誘ってくれたのだけど、わたしが部屋飲みを主張したのだ。
浩二には外より家でゆっくり飲もうよ、と言ったのだけど、本当のところは、早く浩二に抱かれたいのだった。
明日から浩二は、実家に1週間ほど帰省するし、わたしはサークルの合宿を控えていて、しばらく会えなくなるのだ。