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復讐の味は甘い果実に似て
第9章 さよならという儀式 ~ひかるの告白~
しかし、それ以上に、あたしは先輩のことが気になっていた。
好きなのか、と言われれば、そうなのかもしれない。
明日香には、いろいろ心を押されるようなことも言われたが、あたしは正直、自分でも、先輩への気持ちに自信が持てないでいた。
そもそも「好き」というのは、何なんだろう。
相手のことを憎からず思っていれば、それは好きということなのだろうか?
この間まで処女だったあたしには、それを判断するための前例すらない。
だけど、一目ぼれなんてレアなケースを除けば、恋愛なんてものは、お互いに一緒にいる時間を重ねるなかで、少しずつ相手への愛情が育ってくるものではないのか。
例えるなら、それはベランダに置いてあるプランターの植物みたいなものだと思う。
愛情という小さな花を咲かせる苗に毎日、水をやり、強風の日は中に入れ、陽気の日にはたっぷりと陽の光を浴びせて、少しずつ育てていくのだ。
あたしの場合は、そういう過程を一切すっ飛ばされて、いきなり、好きか、という決断を迫られている感じだった。
花を愛でる間も、慈しむ間さえもなかった。
けれども、そういう真っ当な感情とは別に、もう、あたしの体には先輩を求める渇望がはっきりと刻み込まれてしまっていた。
それは、うすぼんやりした愛情なるものとは違い、生々しく、明確に感覚を伴っているのだ。
先輩とあたしの色んな体液がないまぜになった匂いも。
お互いの汗に塗れながら、重ね合った肌の熱さも。
膣内で射精を受けて、下腹部にじんわりと精液が広がっていく暖かさも。
そして、気を失うほどに圧倒的で、抗いようのない快感も。
その何もかもが、鮮明で、気持ちいい。
間違いなく、女として、あたしは今でもそれを欲している。
だからこそ、明日香が先輩とどういうことをしたのかも気になるのだ。
好きなのか、と言われれば、そうなのかもしれない。
明日香には、いろいろ心を押されるようなことも言われたが、あたしは正直、自分でも、先輩への気持ちに自信が持てないでいた。
そもそも「好き」というのは、何なんだろう。
相手のことを憎からず思っていれば、それは好きということなのだろうか?
この間まで処女だったあたしには、それを判断するための前例すらない。
だけど、一目ぼれなんてレアなケースを除けば、恋愛なんてものは、お互いに一緒にいる時間を重ねるなかで、少しずつ相手への愛情が育ってくるものではないのか。
例えるなら、それはベランダに置いてあるプランターの植物みたいなものだと思う。
愛情という小さな花を咲かせる苗に毎日、水をやり、強風の日は中に入れ、陽気の日にはたっぷりと陽の光を浴びせて、少しずつ育てていくのだ。
あたしの場合は、そういう過程を一切すっ飛ばされて、いきなり、好きか、という決断を迫られている感じだった。
花を愛でる間も、慈しむ間さえもなかった。
けれども、そういう真っ当な感情とは別に、もう、あたしの体には先輩を求める渇望がはっきりと刻み込まれてしまっていた。
それは、うすぼんやりした愛情なるものとは違い、生々しく、明確に感覚を伴っているのだ。
先輩とあたしの色んな体液がないまぜになった匂いも。
お互いの汗に塗れながら、重ね合った肌の熱さも。
膣内で射精を受けて、下腹部にじんわりと精液が広がっていく暖かさも。
そして、気を失うほどに圧倒的で、抗いようのない快感も。
その何もかもが、鮮明で、気持ちいい。
間違いなく、女として、あたしは今でもそれを欲している。
だからこそ、明日香が先輩とどういうことをしたのかも気になるのだ。