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復讐の味は甘い果実に似て
第3章 復讐への階段 ~明日香の告白~

新田さんがわたしたちのテーブルを去ると、カフェの二階にはわたしとひかる、そして、恵梨が残された。
グズグズとしつこく泣き続ける恵梨を、ひかるが激しく問い詰めていた。
ひかるの怒声を聞き続けながら、わたしは自分がしてしまったことを、ひたすらに悔いていた。
「何で、あたしたちにまで嘘ついてたのよ!」
恵梨が泣きじゃくるのも構わず、ひかるが声を荒げる。
「……だって……バレてないと思ってたし……」
「そういう問題じゃないでしょ! どうしてくれんのよ! あんな約束!」
「……それは……多分、脅しで……本気じゃないと思うし……」
「本気だったらどうすんのよ!」
「……その時はわたしが……代わりに……」
「はあ? 何で恵梨が代わりになれんの? あたしが恵梨の前でされるんだよ! あんた、全然わかってないじゃん!」
ひかるの言うことは何もかもが当然で、恵梨の言うことが単なる現実逃避でしかないのは明白だった。

