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復讐の味は甘い果実に似て
第5章 表と裏 ~明日香の告白~
「……おい、明日香、明日香……」
わたしを呼ぶ声が聞こえ、わたしはゆっくりと目を開けた。
「おい、大丈夫か? いきなり失神しちまうから焦ったよ。」
「……あれ、わたしどのくらい寝てたの?」
「多分、1分くらいじゃないかな。」
浩二の言葉で、わたしは経緯を把握した。
ああ、やっぱりわたし、イってたんだ。
浩二が、わたしをイかせてくれたんだ。
そう思うと、わたしは愛しさが溢れ出し、所在なげに座っている浩二を抱きしめた。
目からは涙があふれて、声にならない感情で、心がいっぱいになった。
正直、わたしは不安で仕方なかったのだ。
先輩から、わたしの体に強く絶頂の記憶が刻み込まれた今、これからわたしはそれなしで生きていけるだろうか、と。
もちろん、これまでだって、浩二とのセックスが気持ちよくないのではなかった。
だけど、先輩とのセックスは明らかに次元の違うものをわたしの体にもたらしてしまっていた。
だが、わたしはこうして浩二とも、イクことができたのだ。
「変なやつだなあ。俺のセックスがそんなによかったのか? んん?」
泣きじゃくるわたしの頭をなでながら、浩二が軽口を叩く。
普段なら、このアホが、とか、笑わせるな、とか突っ込んでいるところだが、今日だけは素直になってあげたい。
「うん、よかった。浩二のセックス、最高だった。」
「……お、おう。」
素直なわたしの反応が予想外だったらしく、浩二は少しばかり引いたみたいだった。
そんな浩二に、わたしは汗まみれの体で抱き付く。
やっぱり、わたしと浩二はコインの表と裏だ。
どっちが欠けても、わたしたちは存在できない。
わたしを呼ぶ声が聞こえ、わたしはゆっくりと目を開けた。
「おい、大丈夫か? いきなり失神しちまうから焦ったよ。」
「……あれ、わたしどのくらい寝てたの?」
「多分、1分くらいじゃないかな。」
浩二の言葉で、わたしは経緯を把握した。
ああ、やっぱりわたし、イってたんだ。
浩二が、わたしをイかせてくれたんだ。
そう思うと、わたしは愛しさが溢れ出し、所在なげに座っている浩二を抱きしめた。
目からは涙があふれて、声にならない感情で、心がいっぱいになった。
正直、わたしは不安で仕方なかったのだ。
先輩から、わたしの体に強く絶頂の記憶が刻み込まれた今、これからわたしはそれなしで生きていけるだろうか、と。
もちろん、これまでだって、浩二とのセックスが気持ちよくないのではなかった。
だけど、先輩とのセックスは明らかに次元の違うものをわたしの体にもたらしてしまっていた。
だが、わたしはこうして浩二とも、イクことができたのだ。
「変なやつだなあ。俺のセックスがそんなによかったのか? んん?」
泣きじゃくるわたしの頭をなでながら、浩二が軽口を叩く。
普段なら、このアホが、とか、笑わせるな、とか突っ込んでいるところだが、今日だけは素直になってあげたい。
「うん、よかった。浩二のセックス、最高だった。」
「……お、おう。」
素直なわたしの反応が予想外だったらしく、浩二は少しばかり引いたみたいだった。
そんな浩二に、わたしは汗まみれの体で抱き付く。
やっぱり、わたしと浩二はコインの表と裏だ。
どっちが欠けても、わたしたちは存在できない。