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銀行員 有田雄一、私は「女」で出世します
第11章 はなむけの言葉は「色の道」
「浅丘さんの嫁になるそうですよ」と美味しそうにワインを飲む彼女に、小鹿は「バ、バカな…」とさらに酒を煽り、「えっ、雪乃ちゃんがお嫁さん!」と驚いた久美子はビールをこぼしてしまった。その隙に縄秀は愛用のバッグから荒縄を取り出していた。
「そうなの、へえ、雪乃ちゃんがねえ…」 と久美子は台布巾で畳にこぼれたビールを拭き取っていたが、背後に縄秀が迫ってきたことに気がつかない。
「そんな訳で、この縄遊びもお客が一人減ったってことですな」と縄秀は久美子を羽交い絞めにすると、襦袢と一緒に着物の裾を持ち上げた。
不意を突かれた久美子は「あ、いや、何をするのよ!」ともがいたが、プロ中のプロ、縄秀にかかったら、赤ちゃんのようだ。彼は久美子の右足首を掴んで荒縄でキュッと縛り上げ、その縄の端をエロ坊主に投げ渡した。
「ほい、来た、任せとけ」
「ダメ、ダメよ、河口さん、ここは本堂よ。ねえ、ねえ、あんた、助けてよ!」
久美子はお尻丸出しのまま、エロ坊主に縄をグイッと引っ張られているが、小鹿も有田に捕まっていた。
この急展開に、危ない!と感じた小鹿は「お前、何をするんだ。は、離せ!」と振りほどこうとしたが、「小鹿さん、ここはしっかり決めないと」と有田の意味ありげな囁きにその力も緩んでしまった。