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銀行員 有田雄一、私は「女」で出世します
第4章 ママ、お願い。お礼は体で払います
ママは疑っていたが、「これが「湧泉(ゆうせん)」のつぼ」と有田が土踏まずのやや上あたりを押さえると、最初は「痛っ」と顔をしかめていたものの、「ちょっと我慢」と揉み解していくと、久美子の顔は穏やかなものに変わっていった。続いて、くるぶしの内側の「三陰交(さんいんこう)」、そして最後に膝の上の「血海(けっかい)」のツボを押す頃になると、気持ちよさそうに、小さな寝息を立てていた。
しかし、今夜はこんなところで眠られては困る。「久美子さん、久美子さん!」と肩を揺すぶると、「え、あ、あら、寝ちゃってた…」となんとか目を覚ましたが、トロンとしている。
「ぐうぐう、酷いいびき。うるさくてしょうがない」と目覚まし代わりのきつい冗談をかますと、「うん、もう、意地悪なんだから、有田ちゃんは」と足で股間を蹴り上げた。
「おっと危ない…」
難を逃れた有田が「待ちきれないよ」とガウンを脱いで素っ裸になると、久美子は「もう、せっかちなんだから」とワンピースも下着も脱ぎ捨て、浴室に逃げ込んだ。