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銀行員 有田雄一、私は「女」で出世します
第6章 エロ芝居?それはないぜ
「ははは、心配することはねえよ」
笑い飛ばした小鹿が「こんなことだよ…」と説明したのは、お座敷での絡み、スケベな連中の前で、寸劇みたいなセックス実演をすることだった。
トンでもない。そんなこと、どう考えたって無理だ。有田は「無理です。絶対に無理です」とずるずる後ろに下がったが、そんなことで見逃す二人ではない。
「いや、出てもらわねえと困るんだ」
「人前では出来ません」
「スワッピングをしたじゃねえか」
「あれは、みんなしてたから……」
「なら、俺と久美子が隣でしてやろうか?あははは」
ああ言えば、こう言う、酒を飲んでも口は酔っていない。
「それによ、主催はあのエロ坊主だ。出てもらわねえと困るんだ」
「そうよ。大事なお得意さんたちが楽しみにしているんだから」
やっぱりそうか、全て手配済み…だが、こんなことはとても引き受けられない。「銀行に乗り込んで、全てばらすぞ!」と脅かされても、こればっかりは出来ない。
「酷いなあ。いくらなんでも、これは酷い」
頭にきた有田はそっぽを向いたが、その時、部屋の隅でシュルシュルと帯を解く音がした。雪乃だった。
「え、あれ、な、何をしているの?」
有田は驚いたが、その目の前で、雪乃は白い足袋だけを残して素っ裸になった。小ぶりな乳房、腰は括れ、お尻はプリプリ、太腿は太めだが、脹脛から足首にかけてぎゅっとと締っている。