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銀行員 有田雄一、私は「女」で出世します
第1章 スナックのママ
後ろで束ねていた髪をサッと解いた彼女、「ふぅー、疲れたわね……」と腕を上に伸ばす。その腕は細くて長い、それに脇の下はきれいに処理されている。ドレスの上からだが、体の線がはっきりと分る。
隙のないママもいいが、この無防備なママはもっと素敵だ。
「ねえ、外は雨よ。もうお客さん、来ないから、二人でゆっくり飲みましょう」
「しかし…」
ちょっと言ってみただけ。マンションに帰っても誰もいない。「据え膳喰わぬは、男の恥」ということか…
「いいわね?」
「OK」
ママは「笑み」と描かれたスナックのネオン看板を消すと、ドアに鍵を掛けていた。