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銀行員 有田雄一、私は「女」で出世します
第9章 難攻不落の浅丘流本部
≪初詣の誘い≫

「明けましておめでとう」
「あなた、おめでとうございます」

有田家は静かなお正月を迎えていた。

昨年の夏、妻が実家で出産し、孫の顔はたっぷり見せてあるので、このお正月は帰省することなく、自宅でゆっくり過ごせる。

「景気厳しい折りですが、目標達成に向け、頑張ろう!」
「今年こそ昇格!」

こんな銀行関係の年賀状に混じり、

「今年も楽しもうぜ 小鹿大樹」
「飲みにいらっしゃい スナック 久美子」
「踊りは覚えてね 雪乃」
「診察はいつでも可 但し、下痢はお断り 金沢秀夫」
「けん玉遊び、いつでも歓迎 風間直子」
「出家するかい? エロ坊主、河口光道」

という彼らからの〝危ない〟賀状に、クスクス笑っていると、スマホがプルプル、プルプルと鳴った。

「はい、有田ですが?」
「おお、おめでとう。エロ坊主だ」
「あ、いや、河口さん、おめでとうございます。今年もよろしくお願いします」

電話の相手は健勝寺の住職、河口光道だ。

「何をしている?」
「はい、子供と遊んでいます」
「家庭サービスか、それはいいことた。ところで、初詣はどうした?」
「いや、まだ子供が小さいので」
「ははは、なら、ちょうどいい。明日、俺の寺に来いよ。いい年になるように祈ってやるから」
「はあ、でも…」
「まあ、来てみろよ。新年会の支度もしてあるから。じゃあ、待っているぞ」

いつものことだが、電話は一方的に切れてしまった。
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