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スパダリ課長とチート主人公な私の話。
第25章 今はまだ『役』でもいい
車運転してたってーー…。

一体、何言ってるの…何でそんなこと…期待していいの?



「本当にごめん。」

片手は繋いだまま、もう片方の手で顔を押さえる。
はぁとため息をついている。
こんな課長…見たことないし…想像なんてできないだろうな。

恐らく課長の心情とは真逆でだんだんと落ち着いてきた私は異様に冴えた頭で課長を見ている。





「…偶然…聞いちゃって、彩華が安岡と高校の同級生で結婚式に一緒に参列するって…気づいたらこんなとこまで来ちゃってて、でも土地勘ないし、駅前で適当にうろついてたら、さっきの奴に会って…安岡とか呼ばれてたから、思わず声かけてしまった…本当に何やってんだろ。」



課長がだいぶおかしいけど、ちょっと嬉しくなる。
私も本当におかしいのかもしれないけど。
というより、もうこの状況がかなりおかしいよね。

だってーー…。

私と課長はただの部下と上司でーー…。


いやーー…彼女役と彼氏役で…それも変な話だけど。


そういえば、前に言ってたっけ。

彼女役でいる間は他の人とは……。
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