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スパダリ課長とチート主人公な私の話。
第25章 今はまだ『役』でもいい
「…課長、一旦落ち着いて下さい。」
その言葉に顔を押さえていた手を離し、ゆっくりと顔を上げた。
泣きそう?落胆?会社では絶対に見せることのない顔。
何で、そんな顔するの?
「…ごめん。」
「さっきから謝ってばかりですよ。」
「そうだね。ごめん。」
「また謝ってる…私は…正直課長がここに来ることにびっくりしましたけど…でも別に嫌じゃないですよ。だって…私は…康之さんの彼女役なので…もし本当に彼氏だとしたら、たぶんこんな奇行も嬉しいって思っちゃいます。」
頭は冴えていてもアルコールの入った脳内は『役』だろうが何だろうが彼女らしく扱ってくれるのが嬉しくて私も何を言ってるんだろうという感じだけど、課長が『彼女役』でというならそれに便乗するしかない。
その先に私でない誰かがいるとしてもーー…。
「戻ろうか。」
そう言う課長はいつもの顔だった。
だからーー…。
ちょっとだけーー…ちょっとだけ、ね?
ーー…意地悪したくなったの。
その言葉に顔を押さえていた手を離し、ゆっくりと顔を上げた。
泣きそう?落胆?会社では絶対に見せることのない顔。
何で、そんな顔するの?
「…ごめん。」
「さっきから謝ってばかりですよ。」
「そうだね。ごめん。」
「また謝ってる…私は…正直課長がここに来ることにびっくりしましたけど…でも別に嫌じゃないですよ。だって…私は…康之さんの彼女役なので…もし本当に彼氏だとしたら、たぶんこんな奇行も嬉しいって思っちゃいます。」
頭は冴えていてもアルコールの入った脳内は『役』だろうが何だろうが彼女らしく扱ってくれるのが嬉しくて私も何を言ってるんだろうという感じだけど、課長が『彼女役』でというならそれに便乗するしかない。
その先に私でない誰かがいるとしてもーー…。
「戻ろうか。」
そう言う課長はいつもの顔だった。
だからーー…。
ちょっとだけーー…ちょっとだけ、ね?
ーー…意地悪したくなったの。