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スパダリ課長とチート主人公な私の話。
第26章 夜のデート…練習
我慢しなくていいじゃないですかーー…。


何てことは言えるはずもなく。


喉まで出かかった言葉を飲み込む。


好きだって言ってしまえば…いいのかもしれないけど。

振られるの、わかってるーー…。

今はまだ…フリでも何でもいいから、この人の隣にいたい。


仕事が落ち着いたら、課長は浅倉主任の元へ行ってしまうかもしれない。


だからーー…名前で呼ばれて彼女役の今に満足していつか来るときのために、これ以上ハマったらいけない。


「ごめん。そんな困らせるつもりもないから。」

そう言ってまたあの癖を発揮させる。
頭を撫でられるだけで、幸せな気持ちになる。

「…ヤバいな。そんな可愛い顔されたら、手、離したくなくなるな。」

苦笑いしながらそんなことを言うから、胸がキュンとした。

「課長の「課長?名前で呼んでくれないの?」

「…康之さんの、その頭撫でるのって癖ですか?」

「よく出来ました。」

そう言ってまた頭を撫でる。

「癖というわけじゃないよ…可愛いなって思ったときに撫でたくなっちゃうんだよね。」

何それ…そしたら、私は課長に何度もそう思われてることになる…。


「…でもそれって何だか、子供扱いしてません?」

そう言うと頭を撫でていた手を下ろすとじっと見てくる。


「もっと違う可愛がり方もあるけど…そっちの方がいい?」

ニコっと満面の笑みで言うから、直視できなくて思わず目を逸らしてしまった。
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