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スパダリ課長とチート主人公な私の話。
第29章 チート系ヒロインは3次元にて恋をする
「ケーキか。いいかもね。一人用でもいいけど、二人で食べれるのもあってもいいよね。味の違うもので、恋人同士用とか?」

浅倉主任が賛成してくれる…けど、内心では複雑。
恋人同士っていう言葉がプライベートとは関係ないって思っていても…つい、課長と浅倉主任を思い浮かべてしまう。


ホントこんなんじゃダメだ。
しっかりしなきゃーー…。


「一人用と二人用か。たしかに、仕事によってはその時期が忙しくて休みは取れない、帰るのも遅いでケーキ屋にも行ってる余裕はないかもな。コンビニで手軽に買える小さめのケーキならいいかもしれない。」


課長が一瞬だけ、こちらを見た。

その一瞬向けられた笑顔が胸を高鳴らせる。

「大きさとかはこれから考えるとして、何味のケーキにしようか?」

「男性用と女性用でも違うよね。」

「俺は甘くてもいいんですけど、たしかに男はどちらかというと、甘味の少ない方がいいかもしれないですね。」

「それじゃ次のミーティングまでに何種類か味の見本を用意して、それで検討しよう。今日の会議はこれで終わり。お疲れ様。」

「「お疲れ様です。」」





会議室の片付けをしながら、一瞬だけ見た顔を思い出す。
仕事モードの時のあの笑顔!!
あれは反則…会議前にあんな冷たくされたのに…一瞬だったけど、笑顔見せられて、何なの、一体ーー…。
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