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スパダリ課長とチート主人公な私の話。
第44章 「もっとして」なんて初めて思った!
Tシャツの首元に唇を寄せる康之さんの髪が顎のあたりに触れるのがくすぐったいのと、舐められている場所に意識が集中していて、身体を緩やかな電流が流れている感覚に陥る。

肩のあたりまでゆっくりと舌先が触れる。

「…あッ、ん」

与えられる熱に突如お酒がさらに回ってくる。
身体中が熱い。


「……えっろ」

吐息交わりに聞こえた声に抱きしめられたかと思えば視界が反転する。
見上げる康之さんが車の中でキスされたときのように熱っぽく見つめている。

どっちがーーと言いかけたけど、すぐに唇を塞がれ、それは音にならなかった。

酔いが回ってて、与えられる快感に脳は麻痺してて、自分がどんな格好かなんて構ってる余裕はない。

左足は立てた格好でそれを彼は自分の脚でソファに押し当てるようにしてる。
私の開かれた脚の間に入りこんでる康之さんが右手をソファに固定するように押さえる。

その状態でされてるキスがどんどん深くなっていき、先ほどよりも強めに口内を犯す。
片手片足の自由が効かず、空いてる方の手で彼の服を握りしめていた。

「はぁ、ん……あ、……んッ」

自分の耳を疑いたくなるほどの高くて甘い声が出て、朦朧としてきてる意識の中、恥ずかしさが増すけど、それよりももっとその快感が欲しい。

「彩華……大丈夫? かなり酔ってきてるよね? 」

私は若干の涙目でこくこくうなづいた。

「酔ってる彼女にこれ以上して、具合悪くなったら嫌だから、今日はこのまま寝よう」

この人は修行僧か何か? と思ったけどキスだけでこれじゃそれ以上は意識持たなさそうだから素直に従うことにした。
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