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第4章 休日返上とご褒美ランチ

小一時間ほどして課長が戻ってきた。


「お待たせ。それじゃ行こうか。」

当たり前のように伝票を持って先を行ってしまう。


「あ、ちょ、課長っ！！」

「休日出勤してもらったからね。それにわざわざ休日に俺なんかに付き合わせて申し訳ないし。」


俺なんかって…謙遜しすぎ。
課長と一緒の時間を過ごしたい人なんて山のようにいるっていうのに。


「佐倉さん、少しここで待ってて。車取ってくるから。」

店を出ると課長がそう言って近くのパーキングへ向かった。

会社の人と出掛けるのも初めてなのに車って…他の女性社員にバレたら怒られちゃいそう……。


少しして課長が店の前までやってきた。
赤のスポーツカーっぽい車。
課長のイメージとは違ってちょっと驚いた。


「どうぞ。」

と当たり前のように助手席側のドアを開いてくれた。
何もかもがスマートすぎて理想の紳士像そのまんま。